読書日記28「泣くな研修医」-中山祐次郎

地元の本屋さんでおすすめされていた。医療ドラマは見たことあるけど医療小説は読んだことないなと思い手に取ることにした。現役の医師が書いた本というのも読もうと思った理由の1つだ。

現役の医師が書いているからなのか、この本は綺麗事だけにとどまらない描写が多い気がした。自分の場合、ドラマだと原則1時間の中に要素が盛り込まれていたり、感動させようとしているのが透けて見えすぎてしまう描写があったりなどで心が離れてしまうことがあった。それがないのがこの本の面白く、考えさせられる部分でもあった。

主人公は医者としてある程度の割り切りが求められる場面においても、医者に憧れていた理想の自分を追う気持ちとの葛藤がある。理想と現実はどの職業おいてもつきものだが、医者は現実を患者の死として突きつけられる。それが医者の大変な部分なのだろうなと改めて思った。シリーズものなので、主人公が今後どのように変わっていくのか続きを読むのが楽しみになった。

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