読書日記87「わたしの美しい庭」-凪良ゆう

作者の「汝、星のごとく」が話題になっていて、気になりながらもなんとなく手に取れないでいたら、この本がAmazonのおすすめに表示され、読むことにした。

知の繋がりのない3人の関係性を軸に周囲の人との出来事が描かれている。血の繋がっていないことを過剰に押し出すような感じがなく、それでいて血の繋がっていないからこその関係性が面白さを生んでいる物語だという印象を受けた。

印象に残った言葉は、

「なにかを捨てたからといって、身軽になるわけじゃない。代わりになにかを背負うことになって、結局荷物の重さは変わらない。だったら何を持つかくらいは自分で決めたい。」

というものだ。

自分は何かを捨てたからといって身軽になれるものと思っていた。しかし、この部分を読んで、振り返ると確かに代わりに何かを背負っていたことに気付いた。少しショックを受けたが、何を持つかは自分で決めることができるという希望も与えてくれた。

これからなにかを捨てようとする時は捨てたと思うのではなく背負うものを変えたと考えるようにしようと思った。

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