静止による笑い

Web会議で誰かの通信が悪くなった時、その人の画面が制止すると面白くて笑ってしまう。

これは本来の人間の自然本性とかけ離れているからだと思われる。ベルクソンは『笑い』の中で、繰り返しの芸が笑いをもたらすと論じている。例えば、昔、ひたすら乳首にドリルされることに対して「ドリルすな」と繰り返し言う芸のお笑い芸人がいた。この面白さは徹底的な繰り返しによる。

この繰り返しがなぜ面白いのかというと、絶えず変化するはずの人間が、機械的に同じことしかしないというズレによる。

Web会議での画面静止が面白おかしいのは、本来一寸先にどんな動きをするか分からない人間が、ある一瞬の姿をとどめたままだからだろう。

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