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眠枕2

いろんなところが青味がかったボロアパート、古い古い病院とも見える、
一階の隅に立ち食いうどんやがあり、僕は初めてのようだった、彼女は慣れていて注文をすぐした。うどんが出てくるのはパチンコ屋の景品交換所と同じ窓口システム。割り箸を割って食べる我々は全裸。

3人で暮らしている、彼女の部屋だけが分かれている、私と友人は畳が繋がった部屋で横机にたくさん物が載っていて、友人はパソコンで映像を作っている、その背中を僕は一段上がっている襖絵が取られた仕切られていない畳の部屋から見ていた。

僕は起きると、彼女から車の鍵を手渡された「〇〇さんが歳だから、〇〇病院まで行くから、送ってあげて。すこしバイト代も出すって」
車へ行くと〇〇さんは奥に乗っているようで顔は見えず、手前にノウシさんとその子どもが乗っていてついでだと言う。確認をして僕は「2分だけ待ってて、トイレ」と車を後にして、トイレに行かず、彼女を探して、顔を見て、戻ってきて。僕はその行先の病院を知らない、だから車を動かすまえに歩いて行先へ確認に出た、しばらく歩いた、歩道橋や灰色の建物、赤い車、道路を横切ろうとする人、以前は丘だった地形の道路、をみて歩いた。僕は車に残した彼らのことを忘れていて、思い出して慌てて電話をする。

アパートなのか、古い古い病院なのか、そこでは孤児たちを預かることをやっていたという、事業が立ち行かなくなり、泣く泣く締めることを決断したらしい、子供たちはバラバラになったが、行政の意向で帰ってくる、しかし建物はあるけれど、もうそれをやってる人たちはいない。

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