自由人

note初心者の新兵です。 試行錯誤しながら頑張ります。

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  • 面倒くさがり屋の異世界転生

    ~ 作者からのお願い ~  この物語はフィクションの創作物であり、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。現実と混同されることのないようにお願い致します。 ~ 簡単なあらすじ ~  どこにでも居る冴えない男である主人公【加藤 健】は、社畜としての日々を送っていたが、ある日、交通事故に巻き込まれ短い生涯に幕を閉じることになる。  目が覚めると辺り一面真っ白な世界。女神と名乗る女性から説明を受けるが、好みだった為についつい口説いてしまう。  そんなどこにでも居るような男が第2の人生として異世界へ転生し、基本的に主人公は好き勝手に生きていきます。どう行動するかはその時の気分次第。身内に甘くそれ以外には非情になることもある、そんな人柄です。  色々と場面展開がおかしかったり、誤字脱字等ございますが何卒御容赦ください。

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第1話 出会い

 何もない空間で男が1人、気怠い感じにふと目を覚ます…… 「知らないて……」 (天井なんかないじゃないかっ!)  人生で1度は言ってみたかったランキングの1つを達成できると思っていたのに残念で仕方が無い。次の機会に期待するとしよう。  というか、何処だここは……辺り一面、白いだけで何も無いんだが……  確か仕事の休憩時間に昼飯を食べに行こうと道を歩いていたはずなんだけど、なんか記憶が朧気になっている。 「目が覚めましたか?」  唐突にそう尋ねてくる声は、聞こえて

    • 第120話 やっと掴んだ手がかり

       ギルド長室では、サーシャがいつものように、慣れた手つきで紅茶を配り終えると、ギルドマスターの背後に立った。 「とりあえず、俺がここのギルドマスターをしているカーバインだ。改めてよろしく頼む。で、何が知りたい?」 「そうね、男の子が冒険者登録に来た日はいつかしら?」 「王都を巻き込んだ、事件のあった当日だ」 「そうなのね。時間帯は?」  その質問にはサーシャが答えた。 「その時は確か……お昼頃だったと思います。私が担当致しましたので」  それを聞いたサラは、暫し

      • 第119話 息子が絡むと見境ない

        ――時は遡り  ケンが保養地への旅を満喫している頃、カロトバウン家本宅では、サラがソファでくつろぎつつも暇を持て余していた。 (コンコン) 「入っていいわよ」  ドアが開いて中へと入室したのは、メイド長であるカレンだった。 「奥様、別宅のマイケルから連絡が届きました」 「そう。何か進展があったのかしら?」 「王都内での聞き込みと捜索の結果、保護されている可能性が低くなりました。それとアイン様からの情報で、ケビン様はもしかしたら隠蔽のスキルを持っているのではないか

        • 第118話 恋はいつでもハリケーン④

          「それにしても、どうしてそこまでお節介を焼くんですか?」 「それはケン君が好きだからよ」 「え? 知人として?」 「そんなわけないじゃない。異性としてよ!」  あ、思ってもいなかったところで告白しちゃった…… 「俺、子供なんですが」 「知ってるわよ」 「気にならないんですか?」 「どこに気にする要素があるの?」 「年齢とか」 「貴族とかだったら、早い子だと婚約しててもおかしくない年よ」  もしかして年の差とか、気にしてるのかな? 「ぶっ飛んでますね」

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        第1話 出会い

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          第117話 恋はいつでもハリケーン③

           食堂に着くと、予想通り男たちでくつろいでいた。どうやらケン君の過去を予想しているらしい。  私にとってはケン君そのものが好きだから、過去なんかどうでもよかった。ニーナも同意見のようだ。  みんな揃ったところでギルドへと向かった。常駐クエのバカ牛を、今日は4体しか討伐してなかったから、ケン君が気を遣ってきた。  子供なんだから、少しくらいワガママになってもいいのに、大人よりも物わかりが良すぎる。みんなで5等分にしようと言っても、中々納得してくれない。  それどころか私

          第117話 恋はいつでもハリケーン③

          第116話 恋はいつでもハリケーン②

           ケン君の気配探知でバカ牛が見つかった。次の戦闘指示は私が先制だ。ガルフはケン君の実力を見たいとか言ってたけど、魔物はこれ1匹じゃないから別にいいよね? 「自由なる風よ 矢に集いて 敵へと届けたまえ《ウインドサポート》」  私が先制の準備をしていると、ケン君がこっちをじっと見つめてた。あぁーん、どうしよう……キラキラした瞳でじっと見つめられてる。ちゃんとカッコイイ感じに見えてるかな?  とりあえず今はバカ牛に集中しなきゃ。カッコイイところも見せなきゃいけないし。狙うは眉

          第116話 恋はいつでもハリケーン②

          第115話 恋はいつでもハリケーン①

          ~ ティナside ~  今夜のケン君はどこか元気がないように見える。さっきまでは元気だったのにやっぱりあれが原因だろうか……? ◆ ◇ ◆ ◇ ◆  初めてこの子と出会ったのは数日前のあの日だった。私たちはたまに長期クエストの疲れをとる時には、タミアに来て温泉に浸かるのだ。  その日も疲れを癒すためにタミアに来ていた。温泉に入りみんなで夕食を楽しんでいると、ガルフが面白い子にお風呂で会ったという。 「最初はよ、『あ"あ"ぁぁぁ……』なんて聞こえてきたから、オッサン

          第115話 恋はいつでもハリケーン①

          第114話 せめて、人間らしく

           色々と考えなおした結果、現状の素直な気持ちを伝えることにした。 「わかりました。ちょっと頑張ってみることにします。それに、ティナさんはどこか気になる存在ですから」  いつも過剰なスキンシップをしてきたしな。どこか知人の人と言うよりも、もっと身近な感じがする。 「本当!? ありがと!」 「それにしても、どうしてそこまでお節介を焼くんですか?」 「それはケン君が好きだからよ」 「え? 知人として?」 「そんなわけないじゃない。異性としてよ!」  どこでそんなフラ

          第114話 せめて、人間らしく

          第113話 心のかたち 人のかたち

           しばらく食堂で歓談したあとは、各々の部屋へと戻って行った。ケンはティナとの同室なので一緒に戻ったのだが、やはりどこか自分のせいで他の人の報酬が減っているのを気にしていた。 「ケン君、ここに座って」  部屋着に着替えてベッド脇に座っていたティナが、自分の隣をポンポンと叩く。  言われるがまま座ってみたのだが、特に話しかけられることもなく不思議に思っていたら、不意に頭を抱えられ引き寄せられる。 「ちょっ……」 「しっ、黙って……」  柔らかな胸に包まれながらじっとし

          第113話 心のかたち 人のかたち

          第112話 やっときた出番…… やはり張り合う女性たち

           しばらく歩き続けた一行は、ようやく魔物の姿を、その目に捉えることが出来た。 「よし、バカ牛だな。予定通りケンが対応するんだぞ。サポートには俺がついて、ティナとニーナは後方支援だ。くれぐれも一撃で倒すなよ」 「わかってるわよ」 「了解」 「じゃあ、戦闘開始だ!」  ニーナの魔法とティナの矢が飛んでいき、グレートブルに突き刺さる。今度はちゃんと殺さないようにしたのか、グレートブルは倒れることなくこちらに向かってきた。 「ロイドが合図するまで、前に飛び出すなよ? ター

          第112話 やっときた出番…… やはり張り合う女性たち

          第111話 奪われる出番…… 女性たちの張り合い

           次の目標である魔物へと、ガルフたちは歩みを進めていたら、遠くの方に少し影が見えてきた。 「お、見えてきたな……それにしてもケンの気配探知は凄いな。次の魔物がお目当てのバカ牛だったとはラッキーだ」  ガルフは探知にかかった魔物が、グレートブルだったことに関してラッキーという認識だったが、実際のところ、ケンがマップ機能を使い、グレートブルにマーキングしていたからである。  ぶっ壊れ性能であるスキルのことは、さすがに話すわけにもいかないのでケンは黙っているが、連続で誘導して

          第111話 奪われる出番…… 女性たちの張り合い

          第110話 Bランク冒険者の実力

           ケンとティナが1階フロアに下りると、他のメンバーは、当然の如く準備を終えてすでに待っていた。 「おはよう、みんな」  いつものことなのか、何も気にせず挨拶するティナに、メンバーから小言が飛ぶ。 「寝坊助遅すぎ」 「もう少し早起きを心掛けた方がいいですよ」 「相変わらずの遅さだな。少しは早く起きれないのか?」 「私が早起きしたら雨が降るわよ?」  悪びれもなく答えるティナの後ろにはケンがいたので、ガルフはそちらにも声をかけた。 「ケン、悪かったな、ティナの面倒

          第110話 Bランク冒険者の実力

          第109話 大人の余裕?

           ふと目が覚めると、腕が柔らかい感触で包まれていることに気づく。視線をやると隣にはティナさんが寝ていた。  あれから翌日には、ティナさんが“養う”と言った言葉を実行するかのように、知らない間に俺がとっていた部屋を、キャンセルさせられてティナさんと相部屋になっていた。  さすがにその行動は予想外だったようで、ガルフさんたちは苦笑いを浮かべていたが、「ま、頑張れ」と言ってティナさんの行動を止めてくれはしなかった……  その日からはこんな感じで、一緒に寝ている。床に寝ようとし

          第109話 大人の余裕?

          第108話 食事は楽しく

           思いのほかぐっすり眠っていたようで目が覚めた時にはすでに夜になっており、夕食をとるために急いで食堂へ向かうと、奥の方の席から声をかけられた。 「おぉ、ケンじゃねぇか。こっちで一緒に食わねえか?」  声をかけてきたのは昼間風呂場で一緒になったガルフで、パーティーメンバーと思わしき人たちと食事をとっていた。 「こんばんは、ガルフさん。ご一緒してもよろしいのですか?」  ここにはガルフ以外の人たちがおり、その人たちがどう思っているかわからないのでケンはそう返答したのだが、

          第108話 食事は楽しく

          第107話 タミアの温泉でのひととき

           王都を出発して1ヶ月。途中で乗り継ぎをしながらも、俺は今、スイード伯爵領にある、温泉の街へとやって来ている。  保養地として有名だったみたいで、人に聞けば迷うことなく乗り継ぎができた。  さすがに遠すぎて途中の街で、一泊しなきゃいけない場面も多々あり、無事に到着することができても、新幹線みたいな高速移動手段があればとつくづく思った。  街並みとしては、さすがに和風旅館の建物は一切見当たらないが、懐かしき独特の臭いに、感極まったのは言うまでもない。  この街は【タミア

          第107話 タミアの温泉でのひととき

          第106話 規格外? ……いえ、普通です。

           ギルドマスターに質問を促され黙考してみる。現状、聞きたいことといえば装備品のオススメ店くらいしかない。【無限収納】の肥やしになっているものを処分して、装備品や道具を買い揃えたいのが、現状の優先事項だ。 「もしよろしければ、オススメの武具屋とかありませんか? 装備を整えたいのと道具を揃えたいので」 「そのくらいおやすい御用だ。この前のクエストで装備品もメンテナンスしなきゃいけないだろうからな」 「いえ、装備品は持ってないんですよ。手ぶらで行きましたので」 「「は?」」

          第106話 規格外? ……いえ、普通です。