お皿のアート
近頃楽しんでいることのひとつに、
おいしいものを食べる。という時間があります。
これは、目にも、味にも、感覚にも美味しい、
そんな時間を過ごすことが目的。
もっぱら私のお気に入りの食堂は決まっていて、
そこの今日のマルシェ。というメニューは、
その日の仕入れで決まるリーズナブルなランチが、
私を喜ばせてくれます。
ひと口めの楽しみ。
ビーツはすっぱくて、アボカドはまろやか。
口の中で香るのは、バナナ。
細切りのお魚の燻製の塩気。
前菜。
お皿が運ばれて口から転がった言葉は、“なんと、かわいらしい❣”
軽いパイの上に収まっているのは、いくつものカリフラワーと、
セロリ、トマトの、塩とオイルの薄味マリネ。🍅🥦
細切りのアクセントで、酢漬けの赤かぶ。
となりで3玉となって可愛らしく主張しているのは、
完熟メロン。🍈
サクサクのほのかに温かいパイが、
柔らかくマリネされた野菜たちを見事に受け止めていて、
素材の味がパチパチ広がる。拍手。。👏
メイン。
う~む。美しい。
カラマンシーとはフィリピンの檸檬🍋だそうで、
ミカンよりも酸味があって柚子をちょっとライムに寄せた様な味。
夏らしく、太陽のひかりが舌をジリジリするソース。
ローストされたカリフラワーが美味しすぎて、
オーブンでじっくり焼かれた野菜への敬愛が大きく
広がった瞬間でした。
これをほんの少しのお塩だけで頂く自分に、
私は近々出会うのだろう…
コロッケは、中身がつぶれたポテトではなく、
準備の手間も掛かるであろう細切り。
細切り側面がカリっとしていて、口当たりの柔らかい
他の具材と相性がGOOD。
手間が掛かっているだけ、あるのだね。
人参ピュレの土の香り、
フィリピンレモンの目覚める酸味。
タラの塩気とまろやかさ。
じゃがいもの、甘み。
シェフって、すごい。お皿のアートがさく裂してる。
デザート。
普段は頼まないので初めて取ったデザート。
白チーズのソルベってタイトルに惹かれて、
相方と一皿をシェアしてみるか。となった。
大きなサブレに、軽いチョコムース。
タルトにしないでもケーキになるんだ、へぇ~✨
上に乗ったすっぱいプルーンコンフィが、季節感いっぱい。
気になっていたソルベは、甘ささえほとんど無いのに
デザートの役割をちゃんと果たしていて、
色といい、姿といい、完璧なテーブルエンド。
ありがとう。シェフ。
「The earth without art is just eh」
今日、改めて前にどこかで聞いたことことばを、
想い出しました。
芸術のない地球は、ただの『ん?』だ。
表現すること。それは、どんな形であっても、
アートなのです。
この世界は、誰もが、地球の表現者。
お皿の上でも、人生にしても、
自分の個性が想像する可能性が形となって
現れた世界がここで、
そのメロディが、美しくないはずが無いのです。
美しくないと感じてしまうのは、
沢山の常識や習慣から世界を見てしまっているから。
その囲いの外側から見える世界は、
惚れ惚れする程の自由に溢れていて、
シェフのお皿みたいに、楽しくて、
いつ見ても、美しいのです。
未来、今日、昨日。
私たちに必要なのは、楽しもう。
という心意気だけで十分なんだね。🌟
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