半演劇日記-2

2023年9月28日
 昨日の日記、日付を間違えていた。さっき(2023年9月28日22時41分)修正した。

午前から台本の執筆を遅々、遅々と進める。

現在、虚偽や無知とたたかって、真実を書こうとする者は、少なくとも五つの困難にうちかたねばならない。真実がいたるところでおさえつけられているにもかかわらずこれを書く勇気、、を、真実がいたるところでおおいかくされているにもかかわらずこれを認識する賢明さ、、、を、真実を武器として役だつようにする技術、、を、その手に渡ったとき真実がほんとうに力を発揮するような人々を選び出す判断力、、、を、そういう人々の間に真実をひろめる策略、、をもたなければならない。

『ブレヒト演劇論集』千田是也編訳(白水社)
「真実を書く際の五つの困難」(1934年発表)冒頭より

ブレヒトはファシズムやそれを可能にする資本主義に対して思考を研ぎ澄まし、言葉を紡いでいた。

夕方に移動開始。移動中に、10月からはじまる劇壇ガルバ『砂の国の遠い声』の稽古に向けて自分で録音した台本を聞く。反復。短い合いの手のセリフよ……。

特に用はないがジュンク堂書店池袋本店でいろいろと眺める。

19:30。スタジオ空洞でアマヤドリ『代わりの男のその代わり』を観劇。一幕ものの3人芝居。見ながらいろいろと考える。思考が進むのはよいことだ。一方、座った席が空調直撃で体が凍える。ダウンジャケットがあればなあと夢想する。

スタジオ空洞のほとんど隣にセブン-イレブンができていた。池袋の街は人で溢れていた。マスクのない人々のにぎわいは大変よろこばしいが、やはり演劇に携わっていると警戒せざるをえない。騒いでいる小集団の数々を避けるように駅へ。

いただいたサポートは、活動のために反映させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。 ほそかわようへい/演劇カンパニー ほろびて 主宰/劇作、演出/俳優/アニメライター