半演劇日記-6

2023年10月8日
 本を買う行為は「この本にある世界観をわたしはこれから受け入れるつもりだ」という意志表示であるようにも思う。ということを本を読みながらつらつら考える。

台本を書いては引き返し、小さく書き直したりもとに戻したりしている。極端に神経を使う場面では(それが上演面ではささいな場面でも)何度も手が止まったりする。書けば書くほど選択肢は消失し、別の選択肢が現れる。全体の輪郭がどのようになりたいのかを台本に少しずつ聞きながら進める。離れて考える。の連続。

ハマスがイスラエルに攻撃をしかけた、という情報を見たとき、自分でも驚くほど動揺した。パレスチナ問題のことを深く語れるほどの知識はないが、ヨーロッパの歴史や宗教観に深く根を張っている。

『砂の国の遠い声』を声に出して読んでいる。まだ稽古に入っていないし自分がテンパる前(きっとテンパる)なので好きなことがいえるが、読めば読むほど砂漠監視隊のあれこれがあれこれしている。あ、急に自己規制が入ってしまう。再演なのでいいかなとも思うけど、ネタバレを気にして。とにかく楽しみだなあ。

いただいたサポートは、活動のために反映させていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。 ほそかわようへい/演劇カンパニー ほろびて 主宰/劇作、演出/俳優/アニメライター