とりとめもなく・12
2015年にもう一度ほろびてをちゃんとやろう、手の届く規模で継続的に、と思ったのはスタジオ空洞の存在を知ったからだった。十分な情報ももたない中で一人でまた演劇をやり直そうと思った、それにうってつけの広さと価格だった。空洞は本当にありがたい場所だ。同じくらいの広さであるSTスポットもSCOOLもまだ存在を知らなかった。ぼくは長らく無知だったのだ。それはいまもほとんど変わっていない。で、スタジオ空洞でやりたい演技の方向性と方法論は決めていた。極力装置を配して俳優のやり取りだけを