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魔法の料理第3号「最高の料理人 お母さん」

人間30超えたら顔に人柄、生き方がでる。
部屋にはその人の精神状態が現れる。
こんなこと聞いたことありませんか??
確証はありませんが、先人たちの教えですし、お祖母ちゃんの知恵袋から出てきそうな話なので、僕は一応信じています。

今回は料理にまつわる

”ちょっぴりスピリチュアルなお話”


僕には、かれこれ6年は通う行きつけの和食料理屋さんがあります。
新鮮な海鮮、旬を迎えた食材をふんだんに取り入れた四季折々の料理。
料亭で修行されたご主人とお弟子さんが中心となり切り盛りされていて、予約がないと入れない、そんな名店です。

基本的にはご主人が海鮮を扱い、出汁巻きや鍋など火入れするものはお弟子さんに一任されておりました。
ご主人が信頼を置く程の方ですから当然、焼き物の火入れ加減、鍋や吸い物の塩梅等言うまでもなくうまい!!

あれは梅雨の気配が近づいてくるような時期でしたでしょうか、いつも通り美味しい料理の数々に舌鼓をうち、「さあいよいよ鍋だ」と、熱々の塩鍋を器によそい出汁を口にした瞬間感じる違和感。

何かがいつもと違っていました。

甘味が少し強いのです。
誰しも人間ですから、その日のコンディションによって味のばらつきが出るのは仕方ありません。
それに素材の状態も、塩鍋という繊細な料理には大きく作用します。
何か体調面に問題があったに違いない、そう思い直し全て頂きました。

しかし、その後何度行っても味のばらつきはやまず、迷い彷徨うような芯の無さは混迷を深め一体何処へ向かうのやら。
そこまで来ると食べているこちらも心配になってきます。
勿論美味しくないわけじゃないのです、皆美味しいと言って食べているのですが、私には料理一つ一つから感じる芯のなさ、味の根底にある繋がりのなさ、その微妙な塩梅差が私を不安に駆り立てるのです。

”一体何を以って味付けしているのか”


今思うと、そのお弟子さんは既に店のことなど毛頭頭に無かったのでしょう。
私が不安を抱き始めた3か月後、ご主人からお弟子さんが辞められることを聞き、その1か月後、彼は店を辞めていきました。


”味のぶれは心の乱れ”


料理は食べて貰う人の笑顔、満足感から逆算して、タイミングや食材の選定、調理法等を決めてゆくものです。
その逆算なしでは、真に感動する料理を作ることは不可能ですし、そんな状態では自分本位の我儘な味しか作り出すことは出来ません。
折角、お出しした料理が、その人にとってのオンリーワンじゃない何て少し悲しいですよね。


美味しい料理の裏には、愛情や思慕、様々な想いが隠されています。
その想いひとつひとつに味があって、それは私たちの心をぽっと温めてくれる宝物です。
だからこそ大切にしたい一つ一つの食材とその心。
貴方もそんな温かいものに触れて心を癒してみてはどうですか??



料理を食べると不思議と分かってしまう気持ちや心。
どんな想いで作ったのか、何を大切にしているのか。


もしかして僕は美味しい心を食べてたいのかな?
だとしたらそれはとても不思議で、とってもスピリチュアルな料理の魔法




魔法の料理第3号「最高の料理人 お母さん」



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