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失恋と音楽と2020

街を歩く時は常にイヤホンを付ける私。

忘れなきゃいけないと 言い聞かせながら
街を歩けば どこもかしこも
手がかりばかりで 嫌になっちゃうよ

MONO NO AWARE「DUGHNUTS」

最近はおうちに引きこもっていたのですっかりこの気持ちを忘れていた。久々にお出かけをして、ちょっと先の駅を降りた時。そんなときに一人で聴いたらちょっと寂しくなってしまう、そんな曲。

前向きな言葉を投げかけ、爽やかな別れを告げてきた彼と、別れの言葉の真意が読めず、失恋を完全に克服することのできない私。

歌詞と自分を照らし合わせ、失恋を彩っていく。これは良くも悪くも自分の能力だと思っている。

4月の私のテーマソングだった。

そんな失恋からも早半年。だいぶメンタルは落ち着いてきたころ。そゆー時に限って不意打ちに起こる。【友人が気を利かせて、元カレと電話を繋いでくれる】というイベント。嬉しいんだけれど複雑な気持ちになるやつ、事件。急な展開で動悸が激しくなるやつ。

「電話にでるべし!」直感でそう思ったので秒で青いボタンを押した。

別れて以来の会話。何を話していいのか分からず、気の利いた挨拶もあまり思い浮かばず、うわべっぽい会話を切り出してしまった。
「お元気にされていましたか~?^^」
みたいなやつ。

スタートダッシュをミスすると上手く進まないのは徒競走も会話も同じ。『別に張り切ってなんかないし~』みたいなダラダラとした走りを続けてしまった。もう少し頑張ればよかった...と後で後悔するやつ。

そんな58点くらいの微妙な私のコミュニケーションはお構いなしに、私の地雷をドカドカ踏んでいくお酒を飲んでいる彼。

彼の言い分は「pomariは幸せになるべき女だよ~、もっといい人と出会えるよ~、困ったら俺をいつでも頼ってくれよな~何でもしてあげるから~、いい友達だと思ってるからさ~」概ねこんな感じ。

別れの時の言葉と全く同じでなんかもう本当にむなしくなった。それも、酔っている口からでてくる言葉なら心の底から思っている超本音。半年間、何となく過ごしてきたけど彼は私を振った時から何も変わっていないんだなあと。

振られてからというものの、彼から友達らしい連絡が届いたことはない。私はその事実が本当に嫌だった。受け入れることができなかった。

”友達だと思ってる”と言うなら、友達らしい関係づくりをしたいのだ、してほしいのだ。

ふわっとした”友達に戻ろう”という提案。大好きだった人の心変わり、別れを受け入れるためには、友達に戻らなきゃという現実。

非常にだらしなく、腹の立つ会話の途中で彼は寝てしまった。むかつくけど可愛いから許しちゃう。

復縁はできない。けれども友達にはなれるかもしれない。それなら友達に戻りたいなあ~。

失恋から吹っ切れるための最後の試練。うまくいくか分からないし、寧ろ最悪のケースが待っているかもしれない。けど、やってみなきゃわからないし思い立ったが吉日。連絡をしてみよう。

地獄でも笑〜えるんだぜ、と耳元で志磨遼平は歌っているしきっと大丈夫。

何もせず何もできない自分を責めて病むくらいなら、当たって砕けてみよう。

っていう2年前の私の話。
失恋は時が経てば何とやら、というのは本当だよ。

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