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火・水曜日連載『あらたま流きもの雑記』 3月17日 下駄や草履が苦手なの

 初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
 二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
 こんにちは、あらたまです。

『あらたま流きもの雑記』とは――
 火曜日と水曜日の連載で、きもの文化検定2級ホルダーのあらたまが普段着きもの生活についてアーデモナイコーデモナイと書き散らかします。
 水曜日は普段きもの一式の紹介と解説と、きもの生活tipsやお寄せいただいた質問への回答をお届け。
 ・いわゆる『映え』なきものの御提案は無いと思います。
 ・きものを着た可愛いポージングの女性は出てきません。
 ・きもので行くべき映えスポット!の御提案もありません。
 きものを普段着にしているといっても、洋服を着る日だってありますし、和の習い事経験は皆無です。
 大雑把な性格で、かなり雑な暮らしぶりのオバチャンのきもの生活の一端をお見せすることで、きもの生活のハードルが多少低くなり、きものを始めたい方の勇気に繋がることを願っております。

 毎日、なにかしらnoteで記事を書いております。
 ついつい楽しくなりすぎて、もりもりと書きすぎたり、脱線したりも致しますけども。
 しかし、基本のテーマからはズレてないと思います。
 火・水曜日はきものの日!今日も私の雑なきもの生活の極々一部を、なるべく愉快にご紹介していきますね。
 真似してね!とは申しません。むしろ良い子はあんまり真似しない方が良いかもよ?レベル。そうは言っても、何かしらのヒントを拾っていただけたなら、こんな嬉しい事はございませんことよ。

本日ご紹介の一式

 ポカポカ陽気ですね。さして広くもない部屋ですが、掃除や片付けでうろうろ歩いてると汗が噴き出してきます。
 というわけで、今日も丁寧さとは程遠い、ガツガツ動けるけれどもゆるーい感じです。

 浴衣、カフェエプロン

 昨日と同じ『完全おこもり仕様のゆるバージョン働き者きもの』です。
 きものを着始めの頃に買ったこの浴衣は透け感が全く無いですが、一般に夏のお出かけ(花火大会とかビアガーデンとか)で皆様着ていかれるのとほぼ同等のものです。

 ポップな柄行と「フリーサイズ」という謎表記に乗っかって購入したのですが、まあアナタ!私のように造りがミニですと、あっちもこっちも長いんですイロイロ。
 大柄な方が小さいきものを着るというのは物理的に無理がありますが、小さい私が大きなきものを着る場合……紐を増やして折ったり重ねたりする、言わば裏道や抜け道がありまして着られないこともないです。
 しかし、そうやって身に纏う布の層を増やすとですね、浴衣なのに暑くって夏の外出なんて無理だー!てなっちゃうのですよ。

 というわけで、こちらの浴衣。現在はおうち専用で楽しむ一枚になって私と何年も一緒に過ごしております。

あらたま流普段着きものの履物について

 幅広甲高で、おまけにサイズが小さいと来ている私の足。
 下駄や草履といった和の履物は、お店に行って一目惚れしたとしても、まず買うことはありません

 和の履物てぱっと見、作りが簡単そうに見えますでしょ。誰がどれ履いても同じでしょって。草履買いに行ったらサイズはフリー、つまりワンサイズしかない――歩いてしばらくすると鼻緒が擦れて足が痛くなっちゃう理由の一つがこの誤解にあると思います。

 とある呉服屋さんで「草履のとき足が痛くなるんです」と相談しましたら、予想していた以上に足のいろんな箇所を測られました。そうやって履物職人さんに足を見ていただき、台を選んで、ちょうどよいフィット感の鼻緒をベストの位置にすげていただいて初めて「長距離歩いても大丈夫」な草履をお迎えするに至ったのです。
 草履はセミオーダーが安心で安全ですよ、とは誰が仰ってたのでしたか?身に沁みる御言葉です。

 多少値段は張りましたが、たった一足でも『歩くための草履』をお迎えして良かったなと思いました。どうしても草履でなければならず且つ長距離を歩かなければならない時は安心して履くことができますから。
 足をかばって歩くと足首や膝の怪我に繋がることもありますのでね、足に合わない履物は我慢して履かない!これに越したことはないです。

 とはいえですよ。やっぱり無い袖を振ることはできないってこともありましょう。私だって、そう何足もオーダーメイドできるほどのセレブリティじゃあございません。
 そんじゃ毎日の買い物とかどうしてんの?てことですが……ハイ!雑なオバチャンのきもの暮らしにおいて、ここはかなり重要なポイント!
 ズバリ、履き慣れた靴で良いんですよ。

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 左上:柔らかい合皮のブーツ。レトロなデザインで何にでもあう。
 左下:コンバースのオールスター。ショートブーツ感覚で履いてる。デニムきものとの相性がいい。
 右上:SOU・SOUさんの地下足袋。カッコいいし、かわいい。
 右下:ぺたんこ靴だけど履き込みっていうの?が深くて紐でフィット感を調整できるタイプ。靴下が可愛い時はこういうの履くこと多いかな。

 私の足元って、普段はこんな風です。草履も下駄も、ほとんど履いてないんじゃないかな。
 お出かけって一口で言いますが、私の場合だいたいはガツガツとした街歩き。しかも当たり前のように走ることもあります。一日中カメラ持ってあっちをウロウロこっちをキョロキョロしてるので、どんなにバチッと調整して頂いた下駄や草履でもしんどいです。ハイヒールで仕事するのしんどい!て声をあげる方、最近増えてらっしゃいますけど、あの感覚に近いかなあ。

 ※私は和の履物の履き方が下手糞なので、粋な大先輩がたに「みっともない履き方だねえ」とよく怒られます。判ってることをいちいち突っ込まれんのがメンドクセ……ゲフンゲフン……お心遣いいただくのが心苦しいってのもありますな。

 むしろ、近所のコンビニ行ってくるね、みたいな時の方がウレタン草履なんかを気軽に履いてるかも。
 お洒落小紋着て御太鼓ドーン背負って……な時はスーパーカーみたいなカーッチョイイ草履を履きますけども、そういう時って10,000歩以上歩いたり荷物担いで走ったりなんてしませんでしょう。

 要するに。時と場合によって、和の履物と靴を履き分け、日常生活では圧倒的高確率で靴を活用している。私はそういうスタイルです。 

 和の履物は歩き方にもコツがあります。コツがわかれば痛くなくなると聞いて頑張った時期もありましたが……冒頭でお話しました通り、履き物の質も大きく影響します。
 また、どんなに良い履物でも、いきなりのお出かけで履くのは足が痛くなるリスクが高いです。玄関やご近所である程度練習されてからお外デビューされるのをおすすめ。
 ※動画等で「草履 歩き方」「下駄 歩き方」で検索するとたくさん情報が出てきます。やってみると分かりますが、人によってはほぼ筋トレです。
 ヒント:足の親指と人差し指で物をつまんで持ち上げる。

 年間通して履くことができて、和の雰囲気を壊さないオススメと言いますと、写真右上でご紹介したSOU・SOUさんの地下足袋
 私のはつま先が丸くなってるタイプなので、よりスニーカーっぽい雰囲気で楽しんでおります。

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 お洒落地下足袋って主張が強くて心配……私も最初はそうでした。お店で試着してこのデザイン選んだのですけども、今は「もう一足、暖色系の派手めなのお迎えしたいわあ」と思っています。
 実際に履いてしまうと、足に馴染んで歩きやすいのは勿論、全身のバランスに滅茶苦茶馴染んでくれるので、足元だけ浮くってことは無いんじゃいかなあ。

 気になる方はコチラを。

いかがでしたか

 正直なことを言いますと、着付け云々よりも、履物問題の方がうんと悩ましいです。
 痛いとか苦しいって、その日一日の気分を左右しますでしょ。
 帯や紐が苦しい問題は、結び目を作る位置を変えるとか引き締め方のコツとか、ほんのちょっとの一手間で激変・激減するんです。あっという間ですよ。
 でも、履物問題って、基本的な筋肉の使い方や個々人の歩き方の癖といった「ちょっと時間をかけて対策しないといけない事」が原因になってることが多いんです。
 ワンポイントアドバイスじゃ、効果は薄い。だから、私がこれまで経験したことをなるべくコンパクトにギュギューと詰めてお伝えしたつもりなのですが、大容量になってしまいました。ゴメンナサイ。
 最後に。どうしても!一生履き続ける草履・下駄が欲しい!とお考えならば……大真面目に言います。履物屋さんでお話されてみて!お願い!!絶対に損は無いと思うから(ー_ー)!!


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 また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ

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