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火・水曜日連載『あらたま流きもの雑記』 3月30日 普段着きものってどこから?

 初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
 二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
 こんにちは、あらたまです。

『あらたま流きもの雑記』とは――
 火曜日と水曜日の連載で、きもの文化検定2級ホルダーのあらたまが普段着きもの生活についてアーデモナイコーデモナイと書き散らかします。
 水曜日は普段きもの一式の紹介と解説と、きもの生活tipsやお寄せいただいた質問への回答をお届け。
 ・いわゆる『映え』なきものの御提案は無いと思います。
 ・きものを着た可愛いポージングの女性は出てきません。
 ・きもので行くべき映えスポット!の御提案もありません。
 きものを普段着にしているといっても、洋服を着る日だってありますし、和の習い事経験は皆無です。
 大雑把な性格で、かなり雑な暮らしぶりのオバチャンのきもの生活の一端をお見せすることで、きもの生活のハードルが多少低くなり、きものを始めたい方の勇気に繋がることを願っております。

 四月がもう目の前!
 緊急事態宣言が明けて、今度はリバウンド防止期間とのことですが、週末のニュースはなにやら不穏な気配がしておりました。
 ワクチンの順番はいつになるか分からないし(今年中に打ってもらえるのかしら?)、もう何を聞いても、どんな扱いを受けても驚かなくなっているような……疫病禍のしつこさには辟易しますし、異議を唱えるべきところでは唱えますけど、猛スピードで押し寄せるモノゴトに悲しいくらい慣れ過ぎてしまってるのかなあ。
 日々の暮らしの彩り、例えば自分を自分らしく装うことや深呼吸することは、手放したくないなあと思います。

本日ご紹介の一式

 今日は書き物の進捗が思わしくなく、散歩に行くのを諦めました。だがしかし、きものは諦めない!
 というわけで、私なりの普段着きものの未来(?)を模索する実験をしました。

 お部屋着浴衣、ガチャピンみたいな半幅帯、flying tigerで買ったリュックサック

 以前のきもの雑記でちょこっと触れました、きものでリュックは背負えるのか?実験です。

 ネットではしばしば見かけていたのです。きものでリュックサックを背負って颯爽と街歩きされる方。かっこいいなあって。
 歳を重ねてまいりますとね、体の関節があちこち固くなってきますから、動きやすい運動着みたいな恰好の時ならばいざ知らず、きものとなると腕や肩の動きが制限される分背負えないんじゃないかなあと……勝手に「無理!」と決めつけてました。

 でもやっぱり!せめて実験だけでもしてみたいな、と。上記note内で自らに発破をかけましたからね。

 結論としては、背負えます。ていうか、これいいと思うわ。きものにはちまっとした和装用バッグじゃなきゃダメっていう説の根拠はどこ?なに?私の中で「きものだってバッグは何を使ったっていい!」派がますます勢力を拡大しております。

 リュックを背負うにあたり、背中をぺたんこにするのが背負い心地の肝になると思います。私は普段からカルタ結びを愛好しておりますので全く抵抗感無しです。他にも貝ノ口片ばさみもリュックとの相性はいいと思います。
 衣紋は抜かず、衿は詰め気味にした方が、首回りをスッキリさせたまま一日過ごせるんじゃないかなあ。仕上がりの印象としては男物のそれに近い感じです。私の場合、だいたい着崩れのし始めって帯から上の衿合わせ辺りなので、リュックの上げ下ろしに響かない着方っていうとまずはそこから対策をしたくなるのです。

 襦袢を着て、衿を細く出してキリっと仕上げてももちろんカワイイですが、せっかくなら私も若作りしていきたいぜ!ということで、パーカーを合わせて元気の良さをアピールしてみたいです。フードは衿の外に出して、ね。それで、足元はガツガツ歩けるようにウォーキングシューズなんて履いちゃうのです。

 うん、今度はそれでお出かけしてみよう。
 実証実験ってやつね。

私と普段着きもの①

  ちょいと何回かに分けて書いてみましょう。私の普段着きもの史。さてさて、なにがどうなって、普段着できものを着ちゃうぜ!ということになったのかというと――

 ちょっとお洒落な格好して出かけなければならない用事が迫った時、家にある服が全て着られなくなっていた……という『事件』が発端でした。そう、平たく言えば中年太りってやつです。
 何度かnoteで書いてきましたが、私は兎に角背丈が低いんですね。そこへきて横幅がべらぼうに出てきたとなると、既成の御洋服ではスウェットやジャージの類しか受け皿がないんです。
 良いなあと思ったデザインは横がきつくて入らない。これなら入ると選んだサイズだと、松の廊下で刃傷沙汰が起きそうな袖・丈でお直しするとデザインそのものが別物になってしまうという有り様。
 痩せろよと言われましても、数日で10㎏とか……無理でしょ。

 レンタルの御洋服ならば、ひとときの会食を凌ぐための知恵をアドバイザーの方や着替えのお手伝いをしてくださる方がどうにかこうにかゴニョゴニョ……と期待を込めましたけども、ここでもサイズの問題が。
 あの……ドレスって肌見せしないと懲役刑でも付くんでしょうか?布面積が異常に少ない上に、私の背丈の都合なのか、オススメされるのがミニ丈ばっかりだったんですね。試着する前から、叉焼みたいな仕上がりのオバチャンが爆誕するのが目に見えてましたよ。恥かかす気か!てイラっときましたけども、レンタル屋さんのスタッフの方々も段々と表情が暗くなっていくのが分かって……ほんとにスイマセン、ゴメンナサイ、もう来ませんと平謝りで帰ってきました。

 困り果てた私を救ったのは、成人式の思い出でした。
 写真館で記念撮影だけして終わりましたけど、その時に着付け師の方が言ってた言葉「きものは恰幅が良い方がサマになるのよ」を思い出したんですね。
 ※今となっては「それ、ダウトです」って言っちゃうんだけど
 で!
 予算は限られてるし、実家に戻って借りて帰る時間も無いし……と駆け込んだのが、家から一番近いリサイクルきもの専門店でした。
 ねえ、知ってる?リサイクルきもの屋さんて『沼』なんてもんじゃないわよ?タロットで言ったら大アルカナの15番悪魔、かしら。だから抜け出せなくなって、今に至ってるんですけどね。

 <次週につづくよー>

いかがでしたか

 検定の勉強をしてみて気付いた事は色々ありますけれど、一番印象に残ったのは「きもの業界の認識と一般の認識の隔たりが余りにも大きすぎる」ということ。
 きもの業界にとっての普段着は、分かり易いところですと大島紬、飛び柄の小紋などを指しますが、ファストファッションが席巻する現代社会では、それらは目立つためにめっちゃ盛ってる服とみなされるシーンが多いです。
 きものを日常に着ている人がどんなに言葉を尽くして「これは普段着なの」と訴えたところで、きものというファッションジャンルに触れる機会に乏しい方相手ではすんなり受け取ってもらえません。
 ※実際、御仕立となると季節の変わり目に一枚足していこうと思える値段ではないですし、古着屋さんで安く手に入るといってもそこは赤の他人様のサイズで仕立てられてますから、きちんと着こなせるかどうかは御御籤みたいなもん。
 普段着として着まわすには何を何枚くらい揃えればいいのか?どこで揃える?等の疑問に対する、多少のヒントになればいいなと連載形式で書いてみます。


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 また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ

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