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火~木曜日連載『一日一妖!』 1月27日【兎狸】

 初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
 二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
 こんにちは、あらたまです。

『一日一妖!』とは――
 怪異や怪談が大好きな私あらたまが、妖怪や怪異に関連する与太話をさせていただくという連載企画です。
 毎日読むのにちょうどいい、約1000字の超ショート・ショートテキストサイズ!
 さっくり楽チン軽やかな、ゾワッと怪しいひとときを楽しんでいただけたら嬉しいです。

 受験シーズンですね。
 思い起こせば、私は受験生としては常に真面目さに欠ける生徒だったような気がします。
 親にお尻を叩かれればそれなりに勉強をして、なんとなく時の運にも味方されて合格できたのは良かったのか悪かったのか?しかし世の中上手くできているもので、その後子供と大人の境目辺りが視野に入るころから雲行きが怪しくなり、人生の厳しい御勉強期間に突入していくのです。
 ……いやあ、人間って生きてる間はずっと御勉強ですねえ!あっはっはっはっは(棒読み)。

 それでは、前置きはこのくらいに。
 本日の『一日一妖!』始めましょう。

【兎狸】

 徳島県三好郡昼間村(三好町)と辻町(井川町)の間、吉野川沿いの高岡という小さな丘にいた化け狸。兎に化けてそろそろと走るので、見た人は捕まえやすいものと思って追いかける。そうして高岡を何度も走り回らせて化かすという。

 ウサギとタヌキと言えばカチカチ山をすぐに連想する私です。
 大好きな漫画『鬼灯の冷徹』では、カチカチ山のウサギは芥子ちゃんという御名前で地獄の獄卒を務めています。

 「タヌキ」と聞いただけで人格が変わる芥子ちゃんの活躍、まだご覧になった事の無い方は是非一度お手に取って見てくださいませ(アニメもありますよ♪)。
 カチカチ山のお話の中でも、手を抜かずタヌキをやり込めていた芥子ちゃん……いやあ、なんといいますか、清々しいほどに獄卒ですよ(遠い目)。

 そういう情報が少なからず頭の片隅にありますとですね、今回ご紹介する兎狸は『その後の展開』に嫌な予感しかしないのですよ。
 禁断の二種族が、これまた禁断の出会いというか……ターヌーキー!よりによってまた、なんてことをしてくれてるのよってなもんでして。
 イマドキっぽく言えば、混ぜるな危険です。

 その昔、遠足で訪れたふれあい動物園で真っ白なウサギさんに、三途の川へぶち込まれかけた私は『鬼灯の冷徹』を読む前からわかっていました(抱っこしようとしたウサギさんに、胸を容赦なく一蹴りされました。AED?なにそれ?って時代です)。
 ウサギさんとは――隅っこでつぶらな瞳を潤ませながら小刻みに震える弱い動物ではないのです。そこそこにアグレッシブ。自己主張はハッキリしていて、身体も実際にはまあまあデカいので、当たり所さえ的確ならば人間の子供にそれ相応のダメージを与えます。
 だからこそ、なのでしょうか?私の幼馴染のおうちにお迎えされたウサギさんのエピソードの数々は鮮烈でした(例:床の間に飾ってあった九谷焼の大皿をドロップキック一撃で割った)。
 それ故に飼い主さんは「ウサギさんてこんなに楽しくて笑わせ上手でカワイイと思わなかった!」と笑顔が絶えないというのがなんとも印象的で。ウサギさんも抱っこに慣れるころには、何とも至福の表情で撫でられてたりしたんですよ……心底驚きました。ウサギさんへのイメージ、大回転

 ここまで読んでも、面白おかしく話を盛ってると思われる方、多いんだろうなあと思います。あのルックスだものねえ。可愛いですもんね……特にドワーフ系はアナタ、ねえ。
 ご参考になるかどうかはわかりませんが、ウサギってなかなかヤルわよというのがわかる映画をご紹介。ウサギさんのアグレッシブな生態を身に刻み込んだスタッフが関わっているに違いないと、私が確信している作品でございます。


 話が逸れてしまいましたが。
 何が言いたいかといいますとね、カチカチ山の芥子ちゃんでなくとも「ウサギ族に泥を塗りやがって!」と激怒間違いなしの、この兎狸の所業なのです。どうしてそうまでして、ウサギさんの『繊細なポイント』いわゆる……地雷を踏みに行ってしまうのか。
 神代の昔にはワニ(=鮫)に一芝居打った、大胆不敵にして恐れしらずのウサギさんですよ?←仕返しに毛を毟られちゃうけど。
 そろそろと走る?
 捕まえやすそう??
 んなわけ、あるかー!!!
 唯一の救いは走り回るだけってとこかしら?カチカチ山のタヌキの教訓はかろうじて生きてるのかな??
 ともあれ。
 騙される方としても、騙す方には最低限のリアリティってやつを求めたくなってしまう。そして、なるべくならば事後の処理のこともきっちり考えた、美しいシゴトをして欲しいと願う。
 そんな面倒臭い妄想ジャンキーが……私なのです。

 了


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 それでは。
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 また明日ね、バイバイ~(ΦωΦ)ノシシ

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