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【AI Biweekly News 2024/8/30号 #2】Midjourney、ブラウザ版にエディタ機能が登場 / Google、AI Overviews提供を6カ国に拡大 / Gemini API、1000ページのPDFを読んで質問に答えられるように / OpenAI、出版大手コンデナストと提携 / マクドナルドがWebCMに生成AIを起用 / …他

みなさん、こんにちは。AIニュースのお時間です。

今回も非常にたくさんの興味深いニュースがありましたが、その中から数を絞ってお届けします。

では、早速一緒に確認していきましょう!


Midjourney

ブラウザ版にエディタ機能が登場

Midjourneyが、テスト中のブラウザ版UIに生成した画像を後から自由に編集できるエディタ機能の追加を発表。8月16日現在では、Midjourneyのアカウントを取得済みで、これまでに5枚以上画像を生成しているユーザーなら全員この機能が利用できる。

Midjorneyで生成した画像であれば、編集ソフトを使わず同等の作業ができます。生成した画像内に気に入った部分があれば、その部分を残して、他の部分も好みのイメージに編集可能です。操作も感覚的にでき、画像編集経験のない方でも簡単に扱えます。クリエイティブ関連の職種で、Midjourneyをお使いの方は大きな恩恵を受ける機能かと思われます!

誰でも25枚まで無料で描画可能に

画像生成AIを手掛ける米Midjourneyは8月21日(現地時間)、Webアプリ版の「Midjourney」を誰でも試せるようにしたとXへのポストで発表。DiscordかGoogleのアカウントでサインアップすると、25枚まで画像を生成できるようになる。

これまでMidjourneyを使ったことがない方はぜひどんなサービスで、どのようなことができるのかを体験してみてください!何ができるのかを知るだけでも、クリエイティブ制作において自身の引き出しが増えるはずです。

Google

AI Overviews提供を6カ国に拡大

日本を含め、AI Overviewsを6カ国で新たに展開。複雑な質問に対しても検索結果をまとめて簡単に回答を提供。

PerplexityやGensparkなど、検索AIもどんどん進化していきます。それぞれ特徴があるので、深いリサーチをしたい時はGenspark、スピード重視で簡単なリサーチはPerplexityで、といったように用途に応じて使い分けられる状態になりたいですね!

AI検索、サイト運営に大きな影響を与える可能性

Googleの検索エンジンが支配的な地位を持ち、ウェブサイトがAIによるスクレイピングを許容せざるを得ない状況に陥っていることが問題視されている。サイト運営者は、Googleからのトラフィックに依存しており、コンテンツ要約をブロックすると検索結果表示にも影響が及ぶことになる。

サイト運営者にとってはコンテンツを見てもらいたいが、要約されることでコンテンツに訪問せず、要約を確認するだけで離脱されてしまうのではないかという懸念が挙がっています。

一方で、コンテンツ要約をブロックするとSEOで上位表示されず、結果、コンテンツ訪問がされないという状況が発生すると思われます。要約を許容するかSEO上位表示を捨てるかのどちらかを選ばないといけないというサイト運営者にとって今後どのように対応するのが適切か難しい状態です。

SEO対策のあり方も変わってきそうですね。

Google AI検索、ニュースサイトへの流入に影響なし

Googleが導入したAI検索機能「AI Overviews」による、当初懸念されたような大きなトラフィック減少は現時点では確認されていない。しかし、今後サービス展開が各国でされることで、将来的にはメディア、広告収入、サイト訪問者数などへ影響が及ぶ可能性は高い。

AI Overviewsの一連の流れで、今の所ニュースサイトへの流入影響はないとのことでした。1つ前のニュースでもあったように、今の所影響はなくても、今後AI検索が浸透していくことで何かしらの影響がでてくることはほぼ確実なのではないでしょうか。引き続き、動向を追ってSEOの考え方もアップデートしていきましょう!

Gemini in Gmail アップデート

Gemini in Gmailがアップデートされたことを発表。メールの下書きをより迅速かつ効率的に作成・改良するための機能が導入。Web版とモバイル版のGmailに「Polish」と呼ばれるオプションが追加され、メールを簡単に改良して効率化できる。

フロントに立って、メールで多数やり取りされる方は、業務を効率化できそうです。自身で文章作成する必要がある重要な部分と、効率化できる部分を切り分けて使いこなしていきたいですね!

Gemini API、1000ページのPDFを読んで質問に答えられるように

Googleは8月21日、生成AI「Gemini」を使用するための「Google AI Studio」「Gemini API」でアップロード可能なPDFの最大容量を、これまでの300ページから1000ページまたは2GBまでに拡大したと発表。

膨大な文書を扱うサービスにおいては実用的な応用が期待できそうです。例えば、ページ数の多い教科書や分厚い参考書もPDFでデータがあれば、困った時にいつでもその内容を質問できるようになります。学生の勉強や研究のあり方も大きく変わっていくかもしれないですね。

Google MeetにAIによる自動議事録機能が追加

米Googleは8月27日(現地時間)、「Google Meet」の新AI機能「Take notes for me」を発表。Web会議の発言をただ文字起こしするのではなく、Gemini AIが内容を要約し、議事録のようにまとめる機能となっている。Gemini Enterprise、Gemini Education Premium、AI Meetings & Messagingプランに加入しているGoogle Workspaceユーザーが、PCで利用可能になる。まずは英語での会議にのみ対応。

これにより、参加者は会議に集中しつつ、重要なポイントが効率的に記録できるようになりそうです。要点を聞き逃してしまい後で確認するといったこともなくなるのではないでしょうか。

Google AI Studioに「Prompt Gallery」が公開

Gemini APIを用いたアプリ開発者向けのブラウザーベースIDE「Google AI Studio」において、複数のプロンプトアイデアをテストできる「Prompt Gallery」を公開。

現時点で、AI Studioは無料で利用できます。プロンプトによって、生成AIから得られる回答の質が大きく変わってくるので、Galleryのプロンプト例を参考に自身の業務にも活用していきましょう!

Geminiの画像生成機能を「Imagen 3」に

米Googleは8月28日(現地時間)、「Gemini」の画像生成機能に最新の画像生成モデル「Imagen 3」を導入すると発表。Googleは2月、人物描画での批判を受けて人物画像生成機能を停止。向こう数日中に、有料版Geminiで人物画像の生成も再開するとしている。

人物描画で批判を受け、停止していましたがこちらもアップデートされ、他機能も含めて大きく改善されていることが期待できます。精度だけではなく、価格の競争も今後発生しそうです。

OpenAI

出版大手コンデナストと提携

OpenAIが、「VOGUE」、「GQ」などの雑誌を発行している米出版大手コンデナストと提携を発表。今後、コンデナストの出版物で扱うコンテンツがChatGPTや、SearchGPTのプロトタイプなどのAIツールに表示されるようになる。

GoogleのAI Overviewsのパートでもお伝えしたように、提携によってユーザーにコンテンツを届けやすくなるといったメリットがあると考えられます。また、OpenAI側にとっても、生成するアウトプットの信頼をより高めるアプローチも取ることができ、両者にとって大きなメリットがあると思われます。

Microsoft

AI検索機能「Recall」を10月にテスト公開することを発表

マイクロソフトは、「Recall」を10月にWindows Insidersにテスト公開すると発表。Recallは検索しやすいようにユーザーの行動のスクリーンショットをキャプチャするもので、個人データへの不正アクセスの可能性についてセキュリティ上の懸念が高まっている。

Recallはリサーチ領域において非常に便利なツールになる可能性がある一方で、セキュリティ問題への対処ができないと、想定していたサービスが提供されない可能性もあります。テスト開始後の動向も引き続きウォッチしていきたいですね。

Perplexity

2024年第4四半期に広告掲載を開始する計画

Perplexityは2024年第4四半期に広告掲載を開始する計画を発表。広告の単価は1,000回の表示につき50ドル以上で、PCのディスプレイ広告のCPMが約2.5ドル(約360円)、モバイル動画のCPMが11.1ドル(約1600円)と推計されているのを踏まえると、かなり高額な設定とされている。

AI検索エンジンに広告掲載がされるようになります。広告単価は他と比較すると高めですが、効果次第では安い投資になるかもしれないですね。広告効果なども引き続き動向やアップデートをウォッチしていきましょう!

Anthropic

「Claude」各モデルのシステムプロンプトの変更ログを公開

Anthropicが「Claude」の各モデルのシステムプロンプトの変更ログを公開。大手AIベンダーがシステムプロンプトの変更ログを公開したのは今回は初。

生成AIではシステムプロンプトを用いてモデルが不正な動作をすることを防ぎ、モデルの応答の全体的なトーンや感情を制御しています。この公開により、ユーザーがよりAIへの指示を的確にしやすくなるなどメリットが考えられます。他社も同様に公開されるのか動向に注目したいですね。

Vercel

Vercelの「v0」がアップデートにより機能が向上、使いやすく

Vercelが提供する、WebページのUIデザインとフロントエンドコードを自動生成する強力なAIツール「v0」がアップデートにより機能が大幅に拡充。

機能が拡充し、ClaudeのArtifactsの上位互換とまで言われるようになりました。今後、Webページ制作の効率化がさらに進んでいきそうですね。ぜひ一度使ってどのようなことができるのか把握しておくと良いと思います!

活用・導入事例

横須賀市がAIを活用して高齢者の認知症予防へ実証実験

横須賀市がスタートアップStarleyと連携し、生成AIアプリ「Cotomo(コトモ)」を用いた認知症予防の実証実験を10月より開始することを発表。AIに昭和時代のニュースや文化を学習させ、高齢者が思い出話を楽しめるように設計されている。

AIをどのように活用するか、どのようにプロダクトに組み込むかの参考になる事例だと思います!AIでのリサーチや生成は手段であり、それを使って何をするかということを考えていきたいですね。

マクドナルドがWebCMに生成AIを起用

日本マクドナルドはAIイラストとアニメーションを使った広告動画を公式Xアカウントにて公開。しかし、一部で「AIである必要性が感じられない」、「代理店がAIを使った企画を今後通しやすくする口実用のCM」、「『AIを使う』が目的になっている」などの批判の声も上がっている。

生成AIを広告に使用する企業は他社でも出てきていますが、伊藤園「お~いお茶 カテキン緑茶」など、批判を受けなかった事例もあります。生成AIの活用において、何が批判され、何が受け入れられるのかを改めて考え直したいですね。


最後までお読みいただきありがとうございました!

前回のAIニュースも含めてマガジンにまとめています。過去のニュースもチェックしたい方は下記マガジンよりご覧ください!

それではまた、次のAIニュースでお会いしましょう。

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