コロナ対策に見た、ダイバーシティ視点の欠如
こんにちは。
妊婦さんと産後のママ向けのサービスで、2つ会社を経営している高沖と申します。よって私は、今回のコロナ禍を、一市民として、それから妊婦さんの視点で見ております。
報道を見ていると、いまは終息に向けて、ちょっとだけ前進したところでしょうか。
Stay Homeできなかった妊婦さん
落ち着くまでまだ道半ばですが、政府に文句とか、そんなレベルではなく、とにかく今回、心底無念でした。国は国なりに大変だったと思いますし、もちろん100点で対応なんてできないとは思う。でもそれにしても。
まず、この状況下で、妊婦さんがなかなかStay Homeさせてもらえませんでした。(5月7日からようやく企業に義務づけされましたが、機能しているかは不透明)
かつ、休業の間の妊婦さんは、無給しか選択肢がなく、これから赤ちゃんを迎える家庭が金銭的に苦しくなるであろうことは放置されています。
妊婦さんが新型コロナに感染すると、一般の人より重症化するとか、胎児に影響があるということは、いまのところなさそうですが、「ない」とは言いきれてもいません。また、妊婦さんには使用できる薬が少なく、肺炎を調べるにもレントゲンを使いにくい状態です。
さらに、罹ってしまった妊婦さんが出産できる(受け入れてくれる)施設がまだ明確になっていません。
それでも、妊婦さんが「出社せずに家にいる」という勧告は国からは出ませんでした。
補償の視点が政策とずれている
政府から企業にも個人にもいろいろな支援・給付が出ました。ありがたいことだと思います。しかし、どういうわけか、フリーランスや自営で働く人への補償が、会社員より劣っていました。
これは後半にかけて、少しずつ改善されていきましたが、たとえば当初のフリーランスへの「休校支援1日4100円」は、なぜ上限金額が会社員の半分だったのか。
フリーランスの年収を平均すると、会社員の半分というデータでもあるのでしょうか。夜のお仕事への差別だけでなく、「働き方」での差別というか、救援策の違いもはっきり出てしまっていました。
働き方改革と女性の活躍推進は、国策の目玉だったのでは
報道等を見ている限りでは、ここ数年の国の大型施策に
働き方改革 と 女性の活躍推進
があったのではないかと思います。これをコロナ対策では、まったく無視しているように見えました。非常に残念です。
こんなことになると、今後、だれも自由な働き方なんて選択したくなくなる。
やっぱりコロナみたいなことが起こると思うと、会社員、いや、公務員が安全よね~
と、おばあちゃんの世代みたいな価値観にもどってしまいます(←公務員さんの否定ではなく、働き方や仕事に優劣がついてしまうという話です)
また、女性は、活躍するけれど、「正社員として」活躍しないととんでもない目に合うことも露呈してしまいました。がんばって役員になったりしてもアウトです。緊急時になんの補償もされないゾーンに追いやられるだけで、社員でいたほうが安全です。
OSが昭和のまま、令和のピンチを解決しようとしている
結局、今回のコロナ対策は、どういうわけか、物事のジャッジが昭和のOSでなされていたと思います。
たとえば30代妊婦さんにしても
・会社員として勤続年数が1年以上ある
・そもそも毎日同じ会社に働いている
・妊娠したら、辞めて家に入ることができる(財政に余力がある、夫単品で一家を養えるとか)
という人が優先的に守られたように見える。いや、そういう方も非常に大変だと思うし、「守られてないわ!」って感じていると思われますが。
一方で
・いくつかの会社と契約して柔軟に働いてきた
・妊活中だから、時短に雇用契約を変えていた
・子育てしながら働くために、会社を辞めて起業してみた
こういう、新しいことにチャレンジしていた人は軒並み補償の対象外というか、外側にはみ出ています。
問題は入学月どころではないのに:教育
教育も同じく。いま、オンライン化だ9月入学だ何だと議論されておりますが、国がすべき教育改革はそこですか。
結局これも、毎日学校に行ける健全な子
の話でしかありません。いま爆増中の不登校児や支援級児、そもそもこの国が今の教育で少子化が止まったり、労働生産性が上がったり、自殺が減ったりするのか。その視点を無視して、教育を語っても全く意味がありません。
あえて言いますが「いろいろな人がいます」。
バカみたいな言葉ですが、あえて言います。
いろいろな人がいますよ
だから、物事を決めるとき、自分の脳内にあるペルソナが、人口の9割を構成していると思うのは「もう古い」って、ずっと言ってきて、近年はそれを「変えよう」って話だったと思うんです。
みんなちがってみんないい
↓
からの
↓
うそぴょーん🤗
に、見えます
この結果を、次世代に見せていくことになるのが、とにかく無念です。
いちおう言っておきますが、全員を救うのは難しいという理屈はわかっているのですが、それでも、ダイバーシティはどこへいった。と言いたいんです。
人間は、多様性を認められて尊重され、自分の場所で個性を発揮したほうが、結果、心身元気に過ごせて、納税は増え、医療費は削減できると、わたしは思うんです。だからとても残念です。
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