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人間が下手くそ

柳亭小痴楽さんの落語を観に行ってきました。

テレビドラマを見ていた際にご本人役で出演されていたのをきっかけに顔と名前を知り、その数日後に地元での独演会のポスターを見かけ、ご縁を感じてチケットを購入。

表情豊かなところが魅力的で、惹き込まれる舞台でした。
お仲間の落語家の方の顔立ちを丁寧に貶めていくようなちょっとした毒も面白かったです。
楽しい時間を過ごせて良いご縁に出会えたなと思います。

落語の本筋ではないのですが、話を聴いていて心に残った一言がありました。

話の中で使う手ぬぐいを取り出した際に、それが別の落語家さんのグッズの手ぬぐいだった様子。その手ぬぐいを見ながら落語家さんの名前を出しつつ、

あいつはいいやつなんだけど、みんなからは嫌われているんですよね。
人間が初めてで下手くそなんでしょうね。

と呟いていました。
(前半部分はもっと違った言い回しだったかもしれません)
表現自体がユニークで面白かったのですが、面白い以上に感動がありました。

初めてのことはうまくできない方が当たり前。
性格が「悪い」のではなく人間が「下手くそ」なんだ。

不甲斐ない自分が恥ずかしかったり自分を責める気持ちになってしまった時や、
他人の常識はずれな行動で傷ついた時などに

「自分は人間初めてで下手くそだな」
「あの人は人間が初めてだから下手くそなんだろうな」

と言葉にしてみることで、誰も責めなくて済み、寛容でいられそうだなと思いました。
心に刺さった。

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