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2019年度 宮城大学 一般選抜 前期日程 論説問題 模範解答


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問1
(1)図表Aより、訪日外国人旅行者数は一貫して増加傾向にあり、2011年と比較して3倍以上になっていることが分かる。また、訪日外国人旅行者の消費総額も2011年と比べて4倍以上に伸びている。さらに図表Bより、消費額の合計はほぼ横ばいであるものの、一人当たりの費目別消費額において買物代のみが上昇していることが分かる。(149字)


(2)図表Cより、訪日外国人旅行者の宿泊数は各地方で増加しているにもかかわらず、東北地方はほぼ横ばいであり、伸び悩みが読み取れる。しかし、図表D、Eで示されるように、東北地方には、訪日旅行者が体験したい活動の上位を占める温泉や自然観光地などの特別地域観光資源が多くあり、その数は他の地方と比べても決して少ないわけではない。したがって、東北地方はこれらの観光資源を十分に活用できていない現状にあると言える。(199字)

問2 
資料3では、拡大を続けるインバウンド市場が東北に好影響をもたらす可能性が指摘されると同時に、東北が持つ観光資源の強みも述べられている。資料4では、日本の観光産業における自然を活用した観光の伸び代が強調されている。資料5では、観光客の増加と観光地の住みやすさや環境との両立を図る「観光まちづくり」が提唱されている。以上の資料に基づき、東北では、自然という観光資源を最大限に活かして外国人旅行者の増加を図るとともに、持続可能なまちづくりも推進すべきであると考えられる。(232字)

問3
東北地方の観光振興の課題として、第一に、訪日外国人旅行者数の伸び悩み、第二に、東北地方の観光資源のアピール不足、第三に、「観光まちづくり」への取り組みが挙げられる。このうち、第二の課題への対策として、私は、国内有数の数を誇る東北地方の温泉やスキー場をブランド化するとともに、旅行商品や地域の特産物、祭りや景勝地などの具体的な情報をこれまで以上に発信し、認知度を高める必要があると考える。そのためには、宿泊施設のウェブサイトを外国語で表示し、予約できるようにしたり、海外の旅行会社を東北に招き、実際に現地で魅力を体験してもらうことで積極的な情報発信を促したりすることが効果的である。さらに、こうした取り組みと並行して、外国人旅行者の利便性を高めるために、カード決済やWi-Fi環境、交通機関や商品の外国語での情報提供、来訪者のニーズに対応できる地元ガイドの育成といった観光インフラの整備が急務である。(395字)

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