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夕立~ALBUM踊る様に編~

今回もポルカドットスティングレイ、4thFULL ALUBUM 「踊る様に」の解説をしていきます。



13曲目は、「夕立」

この曲は、これまでに紹介してきた楽曲の中で最もシンプルかつストレートだと言えます。数々のタイアップや打ち込み、ラップ、リアレンジ、サンプリング等々、ポルカの楽曲内外の幅広さを感じられるものがたくさんありましたが、「夕立」はノータイアップで演奏も4人だけのガチンコ勝負。色々なことができると分かったからこそ、その真っ直ぐさが突き刺さります。各楽曲に決められているキーカラーも白。まさにまっさらなポルカを感じられる、そんな1曲になっています。





具体的に中身を見ていきましょう。

イントロから鳴る2種類のギターリフの応酬と細かく刻まれる様になるバスドラムのビートが疾走感を表現しています。AメロとBメロでは比較的低い音域で展開されていたボーカルギター雫さんの歌声が、サビで一気に高音域に入ります。この楽曲のテーマは、過去の恋に未練ドバドバのあなたへ、とのこと。まさに声の高低差が心の複雑な揺れ動き方を表現している様に聴こえます。更に、タイトルである「夕立」もまた予測が難しく不安定なもの。感情と天気、それぞれを表した歌声と言えるのではないでしょうか。

かつての恋を想う内容は、

「今年はあなたのくれた夏をひとりで探そうか だけど知らないあなたの夢を見る わがままなだけでしょうか? まだあなたに会いたいよ」
「姿を追いかけてはあなたのこと 消えてしまいそうだと焼き付けて」
「僕は要らない あなたの居ない景色なら 要らないよ あの手は無理やり僕が繋いでいただけだった」

等々の歌詞に、痛いほどに描かれています。この楽曲を単体で聴いてももちろんその直実さが十分に伝わってきますが、世界設定がしっかりと創り上げられていたアルバム内の前曲、「リドー」を聴いた後だからこそ、より沁みるものがあるのではないでしょうか。

また、この楽曲のポイントはギターサウンドにあると思います。ポルカを少しでもご存じの方ならば、有名になるきっかけでもあったキラーチューン「テレキャスター・ストライプ」然り、ギター担当のエジマハルシ氏がメインで使用しているギター然り、「ポルカはテレキャス」のイメージがあると思います。ですがこの楽曲はストラトがメインで使用されており、そのサウンドがまさにタイトルである「夕立」の後の蜃気楼を彷彿とさせると感じます。今の時期からは少し季節外れですが、是非今年の夏を思い返しながら聴いてみてくださいね。



いかがだったでしょうか!「夕立」、個人的に「踊る様に」の中でも、ポルカの全ての楽曲の中でもかなり上位で好きなんです。それ故に上手く言葉にできるか不安でしたが、少しでも愛が伝われば嬉しいです☺




本日はこの辺で!明日はALBUM「踊る様に」から14曲目、「odoru yo-ni」を解説!この楽曲でALBUM「踊る様に」編は最後になります。お楽しみに~



(以下、今回紹介した楽曲のリンクです↓)






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