教育のICT化推進へ 盛山正仁氏、文部科学大臣に就任 他
政策共創プラットフォーム『PoliPoli』(https://polipoli-web.com/)を運営する事務局が、2023年9月の「教育」に関する注目ニュースをお届けします!
(1)教育のICT化推進へ 盛山正仁氏、文部科学大臣に就任
9月13日、第2次岸田第2次改造内閣が発足し、19人の閣僚のうち13人を入れ替える大幅な改造となりました。文部科学大臣に、新たに盛山正仁議員が就任しました。
盛山正仁議員は、国土交通省や環境庁において国家公務員として勤務した後、2005年の衆議院選挙で初当選しました。超党派で立ち上がっている教育のICT化議連では幹事長を務めており、「GIGAスクール構想」に関するヒアリングを行っており、デジタル教科書の普及など、教育のICT化の促進を進めています。
大学で教員として勤務した経験や大学院で2つの博士号を取得するなど研究者としての知見を活かし、「教育振興基本計画」に従った大学における研究環境の改善に向け取り組みを進めると述べられました。
(2)10兆円ファンド活用、東北大学が研究力強化へ
2023年9月に、国際卓越研究大学の認定等に関する有識者会議(アドバイザリーボード)による審査の状況が公表され、東北大学が認定候補に選定されました。
国際卓越研究大学制度とは、政府が10兆円規模の大学ファンドを創設し、研究力や成長の余地、ガバナンス体制などのポテンシャルのある大学を国際卓越研究大学として認定し、支援を実施するものです。
引用論文トップ10%のランキングにおいて、2000年代半ばまでは世界のトップ5に位置していた日本ですが、それ以降は順位が後退して13位になりました。このように、研究論文が低調な状況の日本の大学に対し、多様な財源を使って、世界最高水準の研究環境で世界最高水準の人材が集まる大学にすることや、学費や生活費の不安が無い状況で博士号をとれる状態にすることを目指しています。
今後は、体制強化計画の磨き上げを行い、2024年度に国際卓越研究大学として認定し、支援を開始する予定です。
(3)研究者の無期転換、制度理解不足とキャリアサポート不足が課題
非正規労働者について、雇用を安定させるために、一定の期間が経過した有期雇用を無期雇用に転換するための「無期転換ルール」が設けられています。
これに対し、結果がでるまでに5年以上の長期の時間を要する研究職が、プロジェクトの正否に関わらず有期契約を解除されてしまうことを懸念して、無期転換申込権発生までの期間を10年とする特例が設けられています。
しかし、文部科学省の2023年5月発表の「研究者・教員等の雇用状況等に関する調査」によると、アンケートに回答した半数以上の研究者・教員のうち、半数以上が無期転換を希望するものの、制度の実態についての理解が進んでいないことが分かりました。
文部科学省は更なる実態把握のため、2023年9月にも「研究者・教員等の雇用状況に関する調査」発表しました。この中で、研究者・教員からのキャリアサポートの希望に対して、キャリアサポートの取組を行っていない機関が70%を超えていることが明らかになり、今後は研究者・教員への十分なキャリアサポートと無期転換ルールの改善を目的とした、有識者会議が設置し、検討が行われる予定です。
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