コロナ収束には犠牲が必要

こんにちは、政治解説するぞー(@polikaisetsu_suruzo)です。

連日、都内でのコロナ感染者の増加傾向が続いており、行政は外出自粛の要請など、さまざまな措置を講じています。

しかし現在においても収束の兆しは見えておらず、思い切った対策もとれていないのが現状かと思います。

今回は、なぜコロナ収束が見えてこないのかを行政・企業という観点から解説していきたいと思います。

思惑①　コロナを収束させたい

第一に考えられている思惑が、政府・自治体はコロナを早期に収束させたいということです。

たとえば東京都においても感染者が急増しており、小池百合子知事は外出自粛要請だけでなく、都市封鎖（ロックダウン）も含めて収束に向けた対策をしています。

実際に外出自粛要請は法的拘束力がなく、国民の協力が必要不可欠のうえ、現在の自粛が土日のみに限定されいて、効果が限定的であるのが現状です。

抜本的な改革は都市封鎖（ロックダウン）をすることによって人口集中を解消し、感染のリスクを抑えることであると思います。

しかし、都市封鎖（ロックダウン）をすることはかなりのリスクを負うことになります。

そのリスクは次項で説明しましょう。

思惑②　経済活動を止めたくない

都市封鎖（ロックダウン）の最大のリスクは、経済が止まることです。

都は各企業に対してテレワークを推進していますが、未だに企業のテレワークは発展途上の状態です。

テレワークが進んでいない企業に勤めている人々は都内に通勤しなければならないため、感染リスクが高まることになります。

飲食店や旅行・宿泊業などの人々は、テレワークや外出自粛などの影響で大打撃を受けているうえ、都や国からは営業の自粛を求められています。

もちろん感染を収束させるためには、都市を封鎖することによって感染を止めることは必要であるかもしれません。

しかし、企業は都市が封鎖されれば経済はストップし、路頭に迷う人々が増える可能性がある。

倒産や解雇を防ぐために、企業は経済活動をしなければなりません。しかし、コロナを収束させるにはある程度の経済活動を停止する必要があります。

では、企業の経済活動を制限しながらコロナ収束を図るにはどうすればいいでしょうか。

思惑③　 政府は企業の損失補填はしたくない

コロナを早期に収束させ、かつ人々の往来を止めるには政府が企業に対して大胆な損失補填をすることが第一ではないかと考えられます。

政府はいまのところ、中小企業に対する無利子融資や困窮世帯に向けた給付金などさまざまな経済対策を検討していますが、対応が遅くまた大胆な経済政策がとれていないのが現状です。

企業や国民は政府による救済がされないため、経済活動を続けざるを得ないのです。

他国を見ると都市封鎖を行い、政府が給与保障を定めるなどの対策が進んでいますが、日本ではそのような大規模な対策は唱えられていません。

コロナのトリレンマ

さて、ここまでは現在の日本にける政府・企業・国民の大きな思惑３つを取り上げました。しかし、この3つの思惑はすべて解決できるものではありません。

それぞれの思惑は互いに関係性を持っていますが、すべてを解決できないのです。

言葉だけでは難しいので図に表して考えてみましょう。

これが僕の考えるコロナのトリレンマです。

思惑①と思惑②を重要視すると思惑③は犠牲になる。
思惑①と思惑③を重要視すると思惑②は犠牲になる。
思惑②と思惑③を重要視すると思惑①は犠牲になる。

どれか２つを選択すると、どうしても１つは犠牲にならなければならないのです。

現在の政府はこの３つすべてが重要だ！と言っているがために、現在の対策が中途半端なものになっているのです。

では、この３つの思惑のうちどれを重要視すべきなのでしょうか。

どれを犠牲にするべきかは難しい

はっきり言えば、政府・企業・個人で重要視するものは異なるため、なかなか決まることが難しいのです。

政府は思惑②と③を重要視し、
企業は思惑①と②を重要視し、
個人は思惑①と③、または①と②を重要視している状態です。

はっきり言ってしまえば、政府・企業・個人で重要視しているものがバラバラな状態なわけです。

たしかにこれでは、なかなか意見をまとめて決定するのは難しいですね。

では、どうすべきでしょうか。

政府は犠牲を厭わぬ決断を

最終決定権は政府にあります。政府はさまざま意見を集約し、限りなく最小限の被害に抑えられる犠牲を検討し、早期の決断をすべきではないでしょうか。そして、犠牲になってしまった人たちを救済するのが、政府の本来の役割のはずです。

もちろん、その決断はのちほど世論として返ってきますが、いまは犠牲を厭わぬ決断をし、多くの人々が救済される政策をする時ではないかと思います。

そして、コロナを収束させるには国民一人一人の意識が非常に重要です。

今は我慢でつらい時かもしれませんが、もう少しの辛抱を。

さいごに

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