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過去の恋愛大決算① 桃ちゃん編 恋に恋した東京ラブストーリー

バレンタインの記事を書いたら、なんだか過去の恋愛話を色々と思い出してしまった。

今の自分がこれから素敵な恋愛をしていくために、バレンタインウィークは、過去の恋愛大決算していきたいと思う。

今日は、東京に引っ越してきたばかりの時に付き合った桃ちゃんのお話。

六本木ヒルズから見る東京タワーが今も一番好き。スカイツリーができても、オレンジに輝く東京タワーがやっぱり好き。

あの頃の私は、恋に恋している状態だった。

桃ちゃんが好きというより、桃ちゃんに恋している自分が好きだったのだ。

そんなんじゃ、長続きはしないのは当然だった。

今思えば、恋に恋している状態から、大人の階段を上る通過儀礼だったのかもしれない。

桃ちゃんは元気にしているだろうか。

たまに、Facebookで流れてくる会社情報のタイムラインを見てたまに思うことがある。

彼は、会社を経営していた。背が高くて、紳士的で、初めて会った時にすっかり落ちてしまった。松田聖子的にいうと、ビビッときたのだ。

出会ったのは、銀座のクラブだった。

当時、昼間の仕事をしながら、夜は銀座で働いていた。

確か、アルバイトanで応募した気がする。お金を貯めるためだった。

昼の仕事の転職で東京に来てからも、大阪にいた頃の北新地のクラブ時代のお客さんで友達づきあいしている方がいて、その社長仲間だという桃ちゃんをある日働いているお店に連れてきてくれた。

今思えば、そのクラブの名前にも「桃」という字が入っていた。

桃で出会った、桃ちゃん。桃つながりのご縁だ。

夜の仕事は、本業としてはしていないので、お店のお客さんと恋愛はしないと決めていた。

夜の世界は、疑似恋愛の世界である。そう行った素敵な時間を提供するのが、定価の何倍もするお酒に追加される付加価値なのだ。

そんな中、理想の王子様が目の前に現れたのである。

深夜のタクシーでの帰り道。もらった名刺を何度も見直しながら、ドキドキしながら、次の日にお礼のメールを送ってみた。最初は、お店にまたきてねという社交辞令だったが、だんだんと向こうからご飯に行こうというお誘いがきた。

初めてのデートは、代官山。3月なのに、その日は、雪が降っていた。タクシーで送ってくれると行ってドアを開けてくれた瞬間、スローモーションのようにはらりと舞い散る雪を見上げ見て、ああ、美しいなと思った。時が止まればいいのにと思った。人生が全て輝いてみるのは恋の病のなせる技かもしれない。

六本木ヒルズから見た東京タワー。ああ、ざ、東京ラブストーリーだと、すっかりこの状況に酔ってしまっていた。携帯を忘れたと行ったら、わざわざその日のうちに取りに行って、届けてくれた。まるで、毎週がドラマのような展開だった。

時間がない中でも、夜でも時間を作ってくれた。そして、また仕事に戻っていた。

社長をやっているだけのことあって、ビジネスの話とか、色々なことの知識が豊富で楽しかった。正直同い年の男の子たちは、物足りなく感じていた。

ある日忙しい彼に何か、お礼がしたいなとはいえ、食事も必ず奢ってくれるから、GODIVAで2粒のチョコを買った。仕事に戻った後に、食べてもらえたらと思って。

そう行っって帰り際に渡したら、すごく喜んでくれた。そのぐらいから、一緒にいると癒されるとよく言ってくれるようになった。

すっかり夢中だった。夢中だと思い込んでいた。

そんなある日、それはひょんなきっかけだった。

自由が丘で昼間にお茶しながらデートしている時、特に話すことがなくなってしまったのだ。これ以上、別に、無言で心地いいのとも少し違う。

あれ?なんか、違う気がする。

桃ちゃんといて楽しいはずが、いろいろ話してくれることもあんまり面白くなかった。

なんだろう、この違和感。

そうして、だんだん会うこともなくなっていった。

急に熱が冷めたようなそんな感じだった。

何気無いお茶を飲んでまったりしていた時、もし本当にその人のことが好きなら、きっと癒されて幸せを感じていたのかもしれない。

でも、そういう時間が全然楽しめなかったのだ。

そう、私が好きだったのは、桃ちゃんというステータスがある人と、デートして、ファンシーなところに行くことだったのかもしれない。

東京タワーに、代官山、恵比寿、自由が丘、六本木。東京の代名詞とも言えるオシャレタウンでのデートが楽しかった。

社長というステータス、長身のイケメン。

歴史好きの私は、大河ドラマに出てくるような、一国一城の主の戦国武将の妻に憧れている。戦さの間は、留守を守り、悩んだ時は、話を聞き、そっと励ます。内助の功ではないけれども、なんだか古風だけども、そういう関係に憧れていた。だから、ビジョンを持った人は、思わず応援したくなってしまうのた。

もちろんその優しいところも人徳や人生の酸いも甘いも知っている懐の大きさも、もちろん好きだったし、桃ちゃんのために色々してあげたいなとか普通に考えたりはしていたけど、結局はそういう恋にときめいている自分が心地よかったのかもしれない。

でもそれは、桃ちゃん自身というよりも、絵に描いたような「恋」に恋している自分が好きで、桃ちゃんとの日常に全く興味がもてなかったのだ。

今思えば、大きな勘違いをしていた。

一番好きになった人と付き合った時、何をしててもただ楽しくて、安心した。カップラーメンを食べている時でさえ、お茶を飲んでいる時でさえ、楽しかった。

やっぱり、私はそうい人と日々の日常を過ごしていきたいと思った。

そのあと、桃ちゃんとは自然に連絡を取ることはなくなっていった。

その時はまだ、本当の恋と、恋に恋している状態の見分けはまだつかなかった。

もし今、違う形で出会っていたら、違う恋愛ができたのかもしれない。

でも、あの時だから出会うべき人だったのかもしれない。

数年後、あの頃、いつか海外に行きたいと熱く語っていた、念願の海外進出を果たしたことをFacebookのタイムラインで知った。

桃ちゃんとの東京ラブストーリーはハッピーエンドではなかったが、恋に恋する乙女を卒業し、私は大人の階段をまた1つ登った。

六本木ヒルズからの東京タワーも見るたびに思い出す、素敵な思い出だ。

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