自己中心主義勇者 egoisitic hero

第八十七話 大丈夫かマナ

次の日カズマ、マリ、メイの三人はサンライト城へ帰還した。
マナに通信を飛ばしても全く繋がらず、マリがミツに問い合わせた所マナが疲労から寝込んでいると聞いたからだ。
カズマはドグマと数人の護衛をシューティングスター城に残し、Bシェルターの住人たちの安全を管理するよう頼んで気球に乗り込んだ。
サンライト城に近付くと城門が派手に壊れていて戦闘の激しさを物語っていた。
城門内の広場では何かが燃えたような跡がいくつも残っていて三人は不安になった。
ミツからマナは寺院にいると聞いていたので三人は急いで寺院に向かった。
バタン!と寺院の扉を開くカズマ。
その勢いに寺院にいる僧侶達は驚いている。
カズマは近くにいた僧侶にマナの居場所を聞いた。

僧侶:「マナ様は奥の寝室におられます。でも・・・」

僧侶が何か言いかけたのを待たずにカズマは奥の寝室へ走った。
代わりにマリが僧侶の話を聞く。
カズマは寝室のドアを勢いよく開ける。
マナがベッドで寝ている姿が見えた。

カズマ:「マナ!大丈夫か!?」

カズマがマナに大声で呼びかける。
しばし沈黙の後ゴォォォォォ・・・とマナは大きないびきをかいた。
そのいびきがあまりにも大きいのでカズマは唖然とした。
ポカンとしているカズマの所にマリとメイが現れる。

マリ:「この子はいびきが大きくてな。」
メイ:「歯ぎしりもすごいアル。」
マリ:「今はただ疲れて眠っているだけだから安心だ。」

そう言うとマリはカズマの肩をポンポンと叩いた。
メイも同じくカズマの肩をポンポンと叩く。
二人は寝室を出ていき、他愛のない会話をしながらサンライト城に向かった。
カズマはマナの頭を平手ではたいた。
うん・・・とうめいた後マナは布団をかぶって眠り続けた。

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