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現代アートを学ぶということ

アートって、美術館に出かけて作品を見ることだと思っていた。
なんだか現代アートって面白そう、けれども難しそう。
難解そうにしていたら現代アートなのかな。それくらいの認識だった。

気になったら、納得するまで調べてみるクセがある。

現代アートを研究する社会人向けの大学院。その説明会の教授との面談で確認してみようと思った。


教授との面談、身構えていたところ、唐突な質問から始まった。

「職業は何?」

難解な現代アートの話から始まるかと思いきや、世間話から始まる。
僕のバックグラウンドを確認した上で、どういう風に現代アートが関連するのか、あるいはフックになるのか。

確か、僕から伝えたのは二点。
・ビジネススクールでMBAを取得するのはつまらない。それならアートスクールでMFAを取得したい。
・現代アートを難解なままにしておかず、世界を拡張したい。

教授の説明は痛快であり、アートの価値変換について、GAFAについて、大企業の経営者について、アルゴリズムについて。
およそ予想していなかった話題がポンポン出てくる。


アートの価値変換、初めて聞く言葉だったので面食らった。

3億円を超える写真、アンドレアス・グルスキー日付を描いた河原温の作品名和晃平のルーブル美術館に展示された玉座

現代アートの作品に高値が付くという不思議。

今は顔料を使うが、銀塩写真は、銀を多くした。その方が奇麗だから。現代アートのコンテキストでは、インクジェットプリンタで出力したものに高値がつく。あるいはデータだけの販売を行い、鑑賞者は出力権だけを手に入れる。

「こうしたアートの価値変換って面白くない?」

これほどまでに知らない世界があったのかと驚きと共に興奮したのを覚えている。

こうした現代アートの世界、様々な表現がある。コンピュータとりわけAI(機械学習)を使った作品などもある。

外資の企業向けソフトウェア企業に勤務し、ITサービスを提供してきた僕のキャリアでも、何かができそうだ。そんな予感を持った。


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Tsutomu Saito
いただきましたサポートは美術館訪問や、研究のための書籍購入にあてます。