2022年のアートマーケットレポート from Financial Times
フィナンシャルタイムの2022年アートマーケットレポートがでていた。UBSが発行しているので、Art Basel関連のニュース。タイトルは強気。
Art Basel/UBS art market report predicts an all-time high in 2022
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コレクター2700人の調査によれば、アートへの支出額は2倍になっているという。そして、対面のアートイベント復活にあたり、二酸化炭素排出が気になるとも答えている。
アートの輸出入は伸びており、購入価格の中央値も大幅に増えている。2020年に落ち込んだマーケットは、元気を取り戻しつつあるように見える。
UBSのArt Basel レポートを執筆しているMcAndrewによれば、2022年は歴史的に見て、アートの輸出入が過去最大になるだろうと予測している。
対面式フェアは、パンデミック前の水準に戻しつつあるとしつつ、新しいアートフェアとしてFrieze SeoulとParis+ par Art Baselが指摘されている。
ここで指摘されている(富裕層)コレクターは、ブーマー世代(58歳から75歳)のことで、毎年100万ドル以上の支出をしているコレクターのことを指している。やはり、高額な作品を購入する際には実際に見たいらしい。そして、そうした高額な作品は、ニューヨーク、ロンドン、香港に集中しているとし、グローバル化とは逆行するような傾向と指摘されていた。
絵画が依然として人気が高く、続いて彫刻になる。この二つが占めるシェアは大きいようである。これはブーマー世代が支出を増やしているからではないかと推定する。レポートではNFTに関する言及もされているが、ほんの数行なので、詳細な分析はArt Baselのレポートを待った方がよさそう。
NFT をはじめとするデジタルアートは、現代アートとは違うコンテキストに派生するのではないかと思う。
そのための備えだろうか。
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