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現代アート研究

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現代アートを学び始めた外資系IT企業のプリセールス。 難解な現代アートを探求する学びの記録。
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2022年12月の記事一覧

アートワールド2022

Artsyのまとめ記事が便利 一つ目のまとめは2022年のオークションについて、ウルトラ・コンテンポラリー・マーケットという表現に目が止まる。プライマリーで若手アーティストをコレクションする人たちが増え、そうしたアーティストの作品がオークションに出始めたらしい。オークションデビューと紹介している。 アーリーキャリアのアーティストがオークションに出始めて、それらアーティストは、展示歴、美術館収蔵品のリスト、そしてコレクターのウェイティングリストを十分に積み上げている。年の後

“Variants” by Pierre Huyghe

トップアーティストを研究することは、現代アートの理解と楽しみを得ることに非常に役に立っている。研究は、作品やアーティストへのインタビューをはじめとして、様々なメディアに掲載された批評や論文、大きな受賞とその理由とコメント等々をソースとして、深く深く潜り、自分の解釈と解釈のための勉強(哲学、科学技術など)から整理してまとめていく。そして自分の言いたいことに辿り着く。ようやく修士論文を書き上げたが、気が付いてみると、それが自分のアートを見るまなざしと思考の基準になった。 現代ア

佐賀、博多、京都を巡るアート鑑賞、そして東京

YCAM の余韻に浸りつつ、佐賀へ移動してきた。kenakian の大垣美穂子展を見るため。 柳健司のアートプロジェクトスペース、柳さんには、いろいろとお世話になっている。展覧会は、ほぼ皆勤賞なので、行かないと居心地が悪い気がする。 書のインスタレーション、2階のスペースには漢詩を参照した作品が大きく展示されていた。文字とは違ったドローイングのようにも見えるが、作品と対峙していると文字として浮かび上がってくるようで、一点から全体の詩を見ることは適わないが、白居易の詩と認識