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ポラリス保健室だより 12月

お肌と健康

12月になりましたね。もうすぐ2023年が終わり、2024年がやってきます。
今年はどんな年で、来年はどんな年にしたいですか?

さて、冬になると気にかかるのは、皮膚のトラブルです。
特にアトピー体質の方々は、冬になると乾燥によりかゆみがひどくなり
そこから睡眠障害など心身への影響が広がっていき、
悪循環になってしまうことが悩みの種なのではないでしょうか。

乾燥は大敵

人間の皮膚は、ウイルスや細菌も含め外部刺激から守るためのバリア機能が備わっています。
ですから、ウイルスや細菌が身体の中に入り込むのは、身体の中と物理的に接している口や鼻の粘膜が主なわけです。

しかし、冬になり気温が下がると空気中の水分が水蒸気として存在できず
結果、空気中の水分(いわゆる湿度)は下がっていき乾燥します。

人間の皮膚(表皮)の一番外側角層は、皮脂によって潤いが保たれるようになっていて、外部刺激から守るためのバリア機能が働くようになっています寒くなると基本的には皮脂の分泌量は減ってきます
潤いが保てなくなってくるわけです。
すると、バリア機能も十分働かなくなり、体内の水分も外に逃げていき、
なおのこと乾燥し、バリア機能はさらに十分働かなくなる。
”悪循環のループ”になってしまうわけです。

当然、皮膚からもウイルスや細菌といった身体に悪影響を及ぼすものが侵入してきます。
ところが、人間には身体の中に悪影響を及ぼすものが入ってくると、それを排除しようと自然に身体が反応します。
異物の侵入に対し、アラームに相当するのが「かゆみ」です
「かゆみ」というのは本当に耐えがたいですよね。
かいてはいけないとわかっていても、どうにもガマンできない。
かゆいところをかくと、最初は気持ちよくなって、
一時的にかゆみは収まります。
しかし、かきすぎてしまうと、皮膚のバリア機能を壊し、悪循環のループにはまってしまいます

冬は守りの季節

つまり、まずは皮膚の乾燥を極力防ぐことが大事になります。
皮膚の潤いを保つために、保湿成分があるクリームや乳液を使い、バリア機能を補ってあげましょう。
ただし、バリア機能が壊れてしまって、炎症をおこしていたり、収まらないかゆみに悩まされてしまっている場合には、医療的ケアが必要です。
皮膚科の医師に相談をしましょう。

そうなってしまう前のセルフケアとして、
食生活や睡眠を整え、体内の水分や栄養状態を良好に保ち、
肌の再生が滞りなく行われるようにしましょう

そして、冬場の乾燥など外からの環境要因への対応として、
皮膚の保湿に気を配る
これも立派な”健康管理のひとつ”です。

お肌のことは、どうしても「美容」という「見た目の問題」と
とらわれがちですが、健康問題のひとつとして考えていくことが
大事だと思っています。


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