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街なか星空観賞の可能性

てしかがの街なかで星が見えないのはなぜか?

ぽらりすは、牧草地の端っこにあって、お隣までの距離が400mという立地なので、周りに光を発するものがなく、星見をする条件が良い場所にあります。
ある意味、ぽらりすで星がきれいに見えるのは当たり前なわけです。

しかし、この町弟子屈の中心市街地や川湯温泉街では、街灯や建物の明かりでなかなか星を見るという感じにはなりません。
街中で星を見ることを、あきらめなくてはいけないのでしょうか?

ぽらりすで星が見えて、街なかで星が見えない理由は、
町内の街灯が明るいから。であって、
町外からの光が邪魔している。わけではない。
と、いうことができると思います。
絵にかくと、こんな感じ。

弟子屈の空があかるい様子の絵

とすると、弟子屈の街の明かりだけ工夫すれば、星が見えるはずだ!!
と、考えています。
釧路や北見の明かりを減らそうとすると、なかなか出来そうもありませんが、町内だけの話であればなんとかなりそうな気がします。
絵にかくとこんな感じ。

街なかで星を見るためには

街なか星見実験

というわけで、街なかで星を見るための実験を一つやってみました。
実際には、
「公民館講座の中で星を見るためにライトダウンをやってみる」
のですが、そのリハーサルの位置づけです。

10月17日(火)の18時にリハーサルを予定しました。
その日の薄明終了が、18時12分なので、ほぼまっくらになる時間帯です。
公民館講座の関連の役場の方、てしかが星空愛好会の方など、集まってくださいました。

ライトダウンしたのは、弟子屈町役場の駐車場を照らしている街灯で、4つあります。(5つあるみたいですが、1つは点灯していませんでした。)

結果からいうと、
天の川が見えました!!
これはなかなかびっくりでした。

消したのは駐車場の照明だけなので、その周りの街灯などはついたままです。
足元が暗くなって、ちょっと気を付けて歩かなければいけない状況にはなりましたが、何がどこにあるかわからなくて危険というレベルでありませんでした。

これであれば、公民館講座などで、星を見る会をするのに、バスで摩周湖に行ったり、ぽらりすに行ったりする必要がなくて便利です。
便利なだけでなく、人数の制限もゆるくできたり、移動時間を考えなくてよかったり、メリットはたくさんあります。

駐車場照明消灯中
駐車場照明点灯中

照明を消した効果を定量的に評価したいところですが、なかなか容易ではありません。
それは、最後に書くことにします。

この先考えてゆきたいこと

「消灯する」というのは、答えではありません。
やはり、足元の安全性が少し落ちるというのは、無視はできません。
というのは、寒冷地特有の困ったことがあります。
寒い時期の霜柱で、舗装がやられて、デコボコになってしまうのです。
足元が見にくい状況を常態にすることはできないと思います。

照明を変更できないか?

消すのは危ないので、足元をちゃんと照らすけれど、空を照らさないで、目がくらまないような照明にできないか?
駐車場は星を見るためにあるわけじゃない。とか言われそうですが、星を見るための場所なんて、もともとどこにもないので、役場の前みたいな、みなさんが集まれるところで見られるようになればいいんじゃないかと思います。

中心市街地再開発の照明に考え方を取り入れられないか?

新しくできる、中心市街地の建物にも、その考えを反映させたいですね。
屋上もあるみたいなので、屋上で星見ができたらいいですね。


こういった方向で、少し役場と話をしてみようかな・・・

ちょっと定量的っぽい話

駐車場の照明を消すことで、どれくらい星が見えるようになるか?
ということを定量化できれば、それに越したことはないのですが、簡単ではなさそうです。

ぽらりすで、星空の綺麗さを測るのに、デジカメ星空診断という方法を使っています。

基本的には、この方法で測定して間違いないんだと思います。
ぽらりすで測定する分には、信頼性があると思っています。

役場の駐車場で測定しようとすると・・・
・ 測定するカメラのレンズに直接光が当たってしまう
・人間の目にも直接光が当たって見にくくなるので、デジカメ星空診断の結果と、肉眼で見えなくなることがちゃんとリンクするか?

という二つの問題があると思います。
前者は、フードとかをつけることで、緩和できそうですが、後者はどうなるのかデータを蓄積しないと駄目な気がします。

と、言い訳から入りましたが、今回のライトダウンリハーサルの時に、照明ONとOFFで測定した結果はこうなりました。

照明ON  19.78 mag/arcsec2 
照明OFF20.27 mag/arcsec2
いずれも速報値

夜空の明るさ比較図表

この図に照らしてみると、信頼性がとか言っておきながら、天の川が見える見えないという境目に、そこそこリンクしているように見えます。

今後は、レンズフードを使ってみるとか、測定数を増やしながら、考察できるようにしたいと思います。

まとめ

非常に美しい星空がある弟子屈町では、照明をちょっと工夫すれば、町役場の目の前でも天の川が見えるようになることがわかりました。

少しずつでも、そこへ近づけて行けたらいいなと思います。

今日は、ここまでで・・・

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