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誰かの人生を聴く


学校ってなんだろう
幸せに生きていくってどういうことだろう
そんなことに向き合って 苦しくて なかなか身近な人にも相談できずに奮闘していた頃 私は一つの記事を見つけました

その記事はフィンランド在住の方の記事でした
フィンランドについての教育や福祉に関するものでしたが
著者の方の考えや思いも込められたとても心に響くものでした
私はすぐにその感動を自分の家族に伝えたいと思って
実家の狭いリビングでパソコンとプロジェクターを繋いで
この思いを共有したいと思ったのです

でもその当時 悲しいことに私の感動を共有してくれる家族はいませんでした
プロジェクターの線が短すぎて届かなかったり
悪戦苦闘してても誰も手伝ってくれることはありませんでした
こんなに伝えたいって強く思っても
まだ私には伝える準備がその頃はできていなかったのかもしれません
そして私の家族もその頃毎日が精一杯で 新しい情報を受け取る準備がきっと
できていなかったんだと思います

その時は空回りした私ですが
その記事に出会えた感動と 人生を変える何かに出会った気がしました
大袈裟かもしれないけど 本当にそんなふうに感じたんです

私は家族にわかってもらえなかった悲しさを心に抱きながらも
その著者の方に1通のメールを送りました
会ってお話ししたこともない方に メールをするのはずいぶん久しぶりで
とてもドキドキしたのを今でも覚えています 
すぐにお返事が来ました
私は嬉しくて何回もそのメールを読みました
そこからさまざまな講座で実際にオンライ ンでお会いすることになって
そこがご縁となり 全国のいろいろな場所に住んでいる同じような疑問や 今まで知らなかった世界のことをたくさん学ぶ機会に恵まれました 

そしてなんと今月 憧れのその方と2人でご飯を食べることができました
1995年に私がフィンランドに留学した時に
もうすでに彼女もフィンランドに住んでいました
私たちはあの小さな国で
まだキラキラしてない鼠色の空の下
もしかしたらすれ違ったこともあるかもしれません

本当に幸せで 不思議で 楽しいひとときでした
そして貴重な人生のお話を聞くのってなんて素晴らしいのだろうと思いました
人生はやっぱりあちこち寄り道したり
今となっては何であんなことができたのかしら
というような経験は
人生に彩を添えてくれて それを聞いている人を勇気づけるものなんだなと
思いました 






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