同病棟友のこと
小児病棟の子どもたち。
本人も治療中なのに、すごくあたたかく接してくれた子が
いました。仮名:ひまりちゃん。
彼女と初めて出会ったとき、我が子は全く元気がなく
泣いて暮らしている頃でした。また、治療で頭髪無し。
初めて会ったときに「かわいい」といってくれたひまりちゃん。
頭髪がない子は病棟にはたくさんいるけれど、見慣れないと
びっくりすると思う。びっくりして普通だと思う。
親にとってはどんな姿になってもかわいい我が子だけれど
髪の毛のない我が子を初対面で「かわいい」といってくれて
うれしかった。
UNOやトランプをしても、適度にわざと負けてくれて、
接待してくれているのに、終わった時にいつも
「一緒に遊んでくれてありがとう」といって帰っていく。
「一緒にあそんでくれてありがとう」はむしろこっちだけど
といつも思っていました。
みんなに優しいので一時退院で家に帰るときには、年下の子らに
「帰らないでー」と引き止められたりもしていました。
我が子は病棟内ずっと頭髪無しで過ごしていて、ある日ウィッグを試着した姿ですれ違い、「わあ、かわいい!でも、いつもかわいいけどね」
「いつもかわいいけどね」のひとことをさらっと言ってくれたところ
がうれしい。
彼女の本退院の日、お迎えに来られていた親御さんにお礼を伝えたら
「年下の子に慕ってもらって、本人の励みにもなっていました」
と、また素敵なことを言って下さる。
これからあの子にたくさん良いことがありますように
と願わずにはいられません。
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