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「違いがわかる男」になりたい…Vol.2 『Nikkor-S Auto』 Vs 『Nikkor S・C Auto』 マルチコート化の威力

こんにちは、ポラックです。

違いがわかる男」になりたい…シリーズ2回目。

今回はNikonの伝統的標準レンズ
「NIKKOR-S Auto 50mm F1.4」と
「NIKKOR-S•C Auto 50mm F1.4」
を比較してみたいと思います。

画像3

なぜこの2本のレンズを比較するかと言いますと、上の画像を見てのとおり「S Auto → S・C Auto」に変わったからです。

要するにこの2本のレンズの違いはコーティングがマルチコート化されたということです。
(この事でS.C Autoが良く評価されているのをネットなどで見かけます。)

レンズの進化の歴史を知ると、現代のレンズはコーティングがすごく良いということを見聞きします。

初心者の私には「そんなもんかねぇ」という感じです…(持ってないのでわかりません)

どうやらコーティングが性能に与える影響は大きいようです。

とは言っても今回比較するレンズは1971年と1973年に発売された古いレンズです。

現代のコーティングと言わずとも、
当時のコーティングによる進化はいかがなものか、
自分の目で比較してみたいと思います。

検証開始

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今回も前回同様にGIF動画を作成してみました。
いかがでしょうか?

人によって感じ方は違うでしょうが、初心者の私でも明かに色味が違うのがわかります。

S.C Autoの方が明かに青っぽい。
その分なんとなくクリアーに見えるかな…

他には?
ん?

違いを探そうとかなり見ましたが、
他にはあまり違いがわかりません…

でもコーティングといったら、逆光の時に違いが出やすいって聞いたことがある。

逆光

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次にやや逆光気味に撮影してみました。
明かに違いが出てます。

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先ずは「ゴースト」。

S Auto」は7角形のゴーストがF2.8くらいから出てますが、「S.C Auto」はほぼ出ていない。

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次に「フレアー」。

S Auto」に比べて「S.C Auto」の方が開放付近のモヤっとしたフレアーぽい感じが抑えられている。

F5.6くらいからは「S Auto」はゴーストが出る代わりにモヤっとした感じがなくなって「S.C Auto」よりも写真がシャキッとして見えます。

ゴーストに関して言えばコーティングの威力がハッキリわかりましたが、写真の解像度というかシャープさではなんとも微妙な結果だと思います。

もしかすると、撮影してる合間にも太陽が移動して角度が変わった影響もあるのかも知れません。


そもそもコーティングって

今回違いを確認しながら思ったのは、
そもそもコーティングってなんだ?
という事でした。

コーティングが変わるとなにが変わるんだろう?

コーティングの役割を調べてみると。
・レンズの反射を防ぐ→画質の低下を防ぐ
・レンズの枚数を増やす→コーティングがないと画質が下がる
・コーティング技術の発達→構成レンズの枚数を増やせる
・構成レンズの枚数を増やせる→レンズの設計の自由度が上がる
・同じ構成レンズだと→画質の低下を減らすことができる

ということでした。
そう考えるとこの「S.C Auto」発売の2年後にレンズ構成が「5群7枚」から「6群7枚」へと変わり、「Nikkor 50mm F1.4」のレンズ構成自体が変わったことが納得出来ます。

ちなみに

画像4

1番下のレンズは「Ai Nikkor 50mm F1.4」の最終型なのでおそらく1980年か81年のモデルだと思います。

S.C Auto」から6年後の発売の「6群7枚」構成のレンズです。

3枚を比べてみてどうでしょうか。
かなり微妙な違いですね…
なんとなく「S.C Auto」が1番空が澄んで見える様な気が…
そんな感じです。
レンズが1枚増えた影響ですかね。



まとめ

今回はコーティングによる違いを確認してみました。
そのことでコーティングの進化によって画質の低下が少なくなることや、レンズの設計の自由度が増えることがわかりました。

コーティングの違い自体は、古いレンズということもあってかそこまでの大きな違いはわかりませんでした。

恐らく現行のレンズと比べれば、違いがわかるのではないかと思います。

こういったことを自分の目で実際に確認してみることで、新たな気づきもありましたので今後も検証を続けていきたいと思います。



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