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年賀状をどうしたものか その2

今どきは、困った時はネットで調べるのが得策だろう。

無論、何でも鵜呑みにするのはよろしくない。いくつか読んでみて、比較検討し、最終的には自らの考えを持って行動しなければならない。と、少なくとも自分的には、常日頃からそう思っている。

早速調べてみる。すると、同様の悩みに心砕いている人は多いようで、あっさりと複数のサイトが見つかり、比較検討するまでもなく、概ね同様の記載があることが判った。

その1。普通に燃やせるゴミとして捨てる。

ただし、これには個人情報という壁がある。

年賀状は考えるまでもなく私信。住所氏名は勿論のこと、電話や個人的事柄、場合によっては家族を含む顔写真などなど。

言わば、個人情報の嵐だ。何かの間違いで路上に舞ってしまう可能性は、ゼロではないだろう。

それだけではない。単なる社交辞令のものもあるにせよ、友人・知人たちとの交流の記録であることは間違いない。

心情的に、そのままポイッ!とはいかないだろう。心苦し過ぎる。意外とそういうことを大切にしたい人間なのだ。

そんな訳で、この線は限りなく不採用。ほぼ却下。

その2。リサイクルを図るべく普通に古紙回収に出す。

何となくエコな感じで良いような気がする。けれども、結局は紙としての処分方法の違いであって、言い換えれば「燃やすか溶かすか」ということになる。燃やせば灰になってしまうけれど、溶かせば再生してトイレットペーパーとかになるのだろう。

単純に捨てるよりは心は痛まない。何だか社会のためになっているような気がする。ただし、「その1」と同様に個人情報は危険に晒されてしまう。

つまりは、同じなのだ。

なので、これもほぼ却下としなければ、自分的に整合性が保てない。

その3。郵便局か市役所で回収してくれるところを探す。

こんな事業を行っているところがあるらしいけれど、詳しくは分からない。というか、少なくとも地元の郵便局や市役所ではやっていない。(はず)

それに、これって多分古紙回収なのではないか。だとすれば、「その2」と同じで、やっぱり個人情報の危機は防げない。公的機関が扱ってくれるから単純に捨てるよりは何となく安心だけれど、それを言うなら「その1」も「その2」も公的機関が回収してくれるのだから同じではないか。

パソコンなんかと同じで、製造元や販売元に戻すことで何となく安心感があるというに過ぎないのだ。

なので、これも却下。

ここまで来て気付いた。遅すぎる気付き。

何をどうしようと、誰にどう頼もうと、外の世界に放出してしまうのだから、保有していた個人情報が、自らの手の届かないところに行ってしまうことに変わりはないのだ。

なので、安心できる方法は唯一つ。個人情報の部分を自らの手でどうにかするしかないのだろう。

ではどうするか。

まさか庭に穴を掘って埋める訳にもいかないだろう。だいたい、自分の庭であっても、もしかしたら法的には不法投棄なのかもしれない。

燃やしてしまうのが一番安心なのだが、ダイオキシンやら何やらで勝手に燃やすことが許されない社会である以上、焼却処分はもってのほかだろう。

ルールは守らねばならない。

神社やお寺にお願いするとか、正月のどんど焼きで燃やしてしまうといった手段もあるかもしれないが、何か違う気がする。

そもそも、勝手にため込んでいたものを宗教行事や地域の伝統行事を利用して処分しようという、その魂胆がよろしくない。

結局は、個人情報を「見れない」ようにした上で、「ゴミ」として自治体に委ねるしかないだろう。

交友記録を「ゴミ」とすることについてだけは、どうやら避けられそうにないようだ。まぁ、捨てると決めた時点で、それは避けようのないことだと薄々気付いてはいたのだけれど。

では、どうやって個人情報を「見れなく」すればいいのか。

第1案。シュレッダーで粉々にする。

これは最も手軽だ。機械任せ。オーバーヒートにさえ気を付けていれば大丈夫。しかも、ウチの自治体ではシュレッダー済の紙を古紙として回収してくれる。リサイクルという言葉の魔法によって、罪悪感が薄れるという副産物付きだ。

第2案。塗り潰す。

これも悪くない。確か、このためのゴム印なんかも売ってるような気がする。ローラー式のものがあれば、長い部分も簡単に消せる。ただし、手間は相当かかるような気がする。

第3案。ハガキを塊にしてしまう。

これもかなり簡単かもしれない。ガムテープでぐるぐる巻きにしてしまうか、製本の要領で糊とか接着剤で固めてしまうか。そう簡単にはバラバラに出来ないだろう。視覚的にも何だか分からない物へと変化する。

だいたいこんなところかな。そして、ひとつに絞る必要はないと思う。まずはやってみること。その上で、よりよい方法を採用すればいいのだ。

方針は決まった。揺らぎそうではあるけれど。