父、急遽入院する

2022年2月。

父の様子がおかしい、と小規模多機能から電話があった。

いつもはご飯をペロリと食べるのに
全く食べたがらない。
水も飲みたがらない。

とのこと。

病院に連れて行ってほしかったが、
小規模多機能には、その権利がない。

対応できる家族は私のみなのだが
タイミング悪く、私はコロナウイルスに感染しており
しばらくは外出ができない状況にあった。

しかし、最初の連絡から1日経っても
様子がおかしいとのことだったので
怖くなり、救急車を呼ぶことにした。

そして、救急車で運ばれて検査してもらった結果
「腸に穴が開いているため急遽手術する」
ということであった。

風邪一つひかず、とにかく体が頑丈な父。
まさかそのようなことが起こるとは思いもよらず
驚くと共に、早く対応しなかった自分を呪った。

駆けつけることもできない。
祈ることしかできない。

手術終了の連絡が来るまで
不安で不安で
涙があふれた。

数時間後に医師から電話があり
手術が成功したとのことで、安堵した。

父は、十二指腸潰瘍を患っていたそうだ。

しばらく入院することとなったが
経過は順調で、体はすぐに元に戻ったそうだ。


とはいえ、認知症の症状に加えて今回の救急搬送。

それまでも、認知症進行で負荷が高まっていたため
「施設に入ることを検討してほしい」
と、小規模多機能さんから言われていたが
この入院をきっかけに、いよいよ決断しなくてはいけなくなった。

病院の医師からも、これ以上の一人暮らしは無理、と
言われたので、本人の同意がない中で胸が痛むが
施設を探すことにした。

3月には無事に入居先の施設を決めることができた。



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