17私の勉強法3-2 知識問題で考えない

■ 試験における知識問題の割り切り
 試験中に単純な知識問題で悩むのは時間の無駄です。こういう問題で悩んで時間を使ってはいけません。

 歴史の年号を問う問題や、漢字の書き取り問題、などが知識問題の典型です。知らなければ分かるはずがありません。
 知らなかったり、忘れてしまったならば「今日の運試し!」と思うしかありません(特にマークシート式試験の場合は。)。試験中に思い出すことができるかどうかは、偶然に過ぎません。知識問題を悩むのは、限られた試験時間中に運試しに時間を使っているのと同じなのです。

 他の問題を全て解き終わって、それでも時間が余ったときに、思い出せるかどうか試せばよいだけです。
 何よりも「試験中に無駄に時間を使うのがだめ」ということを理解して欲しいです。
 限られた時間の中で、解ける問題を効率よく解いて点を取るのが、試験の鉄則です。

 試験には制限時間があり、その制限時間のなかで一定の点数をとったものを合格と評価するというのが、試験の大前提です。
 したがって、試験中に「考えること」によって得点に結びつく場合には、試験中に時間を使って考えなければいけませんが、考えることが点数に結びつかない場合は考えてはいけません。

 自宅で学習しているときは、もちろん納得いくまで考えてもいいでしょう。学習中の試行錯誤は記憶の定着に大きな意味があるからです。試験の「本番中に考えるな」ということです。
 落語家や漫才師は、本番中にネタを考えながら話していないし、音楽家も演奏中に作曲しながら演奏したりしません。
 家で練習して覚えてきて、本番では考えずに覚えたネタや曲を披露しているのです。受験勉強もそれと同じで基本事項は覚えてきたことを披露する場であり、その場で考えて解くものではないのです。なお応用問題は例えるならアドリブでどこまでできるかを試されてるようなものでしょう。

 話を戻すと、「知識問題で時間を使わない」ことが大事です。わからない知識問題は、適当に答えを書いてスグに飛ばして次の問題へ進むこと。
 単純な知識問題ばかりの試験で点数が取れないのは、事前の勉強不足か、勉強方法自体を誤っていると考えるべきです。
 少し考えたら思い出せそうとか、未練がましくいつまでも考えないことです。

 時間をかけて考えれば解ける問題に使う時間を残さなくてはいけません。例えば、数学の確率の問題なんか、時間さえあれば、全パターン書き出せばよく、まず解けます。
 また、旧司法試験の択一刑法のようなパズル問題や論述形式の問題は時間をかければ回答がしやすくなります。こういう問題は許される限り時間を使うべきです。知識問題では時間を使わず、思考問題にこそ時間を使い、考え抜いて回答することが必要です。



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