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赤単ゴブリン改【ヒストリック禁止改定対応】

1.禁止改定後のヒストリック

緊急禁止改定前のメタデッキを順に並べていくとだいたい以下のようなラインナップであった。

Tier1
ティムール原野再生 → ×××
白単オーラ/白青オーラ
ゴブリン

Tier1.5
赤単
4色ケシスコンボ → △
ジャンド/ラクドスサクリファイス
グルールアグロ

Tier2以下
青単/白青スピリット
黒単アグロ
バントゴロス原野 → △?


禁止改定によってティムール原野再生は消滅、そこそこ弱体化することになるのが4色ケシスで、少しだけ弱体化するのがバント原野。

2.なぜにゴブリン?

私が考えるに禁止改定の恩恵を受けるデッキの筆頭がゴブリンである。

ゴブリンは環境初期こそ最強の座を欲しいままにしていたが、研究が進んでいくとティムールの《溶岩震》で燃やし尽くされトップメタから陥落、しまいには原野再生メタの白系のオーラデッキにもメインから《静寂をもたらすもの》を4枚投入されて不利となり、もう全くいいところがなかった…

キャプチャ

「ゴブリンとかwお疲れ様でしたw」


しかしここにきて目の上のたんこぶであった原野再生が突如消滅。さらには少し不利がついていた4色ケシスも弱体化し数を減らす可能性が高い。

これはどう考えてもゴブリン復権のチャンス!


3.禁止改定対応後のデッキリスト

ゴブリンリスト

アリーナインポート用テキスト


・・・いや全然変わってねーじゃねーか!!!

すまない。あんまり変わってないんだ。…いや待って欲しい。もともとゴブリンはかなりの数のプレイヤーに散々プレイされており、すでに構築内容はほぼ完成系にたどり着いてしまっているんだ。メインデッキで調整したほうがいいと感じるのは4枚投入ではないカードの枚数調整と《山》以外の土地を何枚入れるか程度で、他はもう4枚固定と言っても差し支えない。

以前僕が書かせてもらったゴブリンのデッキガイドでは《ずる賢いゴブリン》は複数投入したくないと書いたが、研究が進むにつれて結局このデッキは《上流階級のゴブリン、マクサス》に高速オールインする構築が最強という世論になっていったし、実際僕もそう思うようになった。そのため《ずる賢いゴブリン》も《群衆の親分、クレンコ》はもはや4枚固定以外考えられない。

https://note.com/pokkystrain/n/n4bb5ded581ab

少し古いので参考になるかは分からないが、私が以前書いたゴブリンのデッキガイドも一応掲載しておく。

4.デッキの変更点

天使

ずいぶん優雅なゴブリンだなぁ…???
オーラ系デッキを倒すためだけにこのカードに4枚スロットを割いている。

そもそも白単/白青オーラもゴブリンと同じく禁止改定の恩恵を存分に受けている。仮想敵だった原野再生こそ消滅してしまったが、他のメタに残るデッキには有利な相手が依然として多いし、なにより天敵カードであった《時を解す者、テフェリー》が退場したのが好材料だ。

そして先ほど述べたようにゴブリンはオーラ系デッキに不利が付く。このマッチアップの相性が改善されなければゴブリンが天下を取ることは難しいままだろう。

かくしてゴブリンに投入できるオーラデッキ対策を探し始めたのだが…何もないんだな、これが。まずはオーラが付く先のクリーチャー、特に《コーの精霊の踊り手》と《静寂をもたらすもの》を除去するカードを増やすことを誰でも考えると思うが、1マナの防御カードが山ほど入っている相手に対して多少《丸焼き》やらを増やしたところで相性差が変わるとは到底思えなかった。《漸増爆弾》や《爆発域》のようなカードも考えてはみたがこれはこれで欠点が多い…何かプレイするだけで勝つような凄いサイドカード…そんなものあるわけが…

天使

あった。現状白単オーラと白青オーラにこのカードを場からどかせるカードやカウンターできるカードは入っていないのでプレイできれば勝つ。相手が《コーの精霊の踊り手》やドロー能力を持つオーラでカードを引いていてライブラリーがこちらより少なければ以降は何もしなくてもライブラリーアウトで勝ち、もしこちらの方がライブラリーが少なくても《群衆の親分、クレンコ》で倍々ゲームをしていけば仮に相手に何百点かライフゲインをされても最終的には必ずこちらのダメージ量が上回る。

実はこのカード、一部のマナランプ系のデッキのサイドボードではたまに1枚投入されていたのだが、7マナという重さからクリーチャーデッキで採用するという発想は全くなかった。しかしゴブリンなら《スカークの鉱山者》《ずる賢いゴブリン》《ファイレクシアの塔》のマナ加速で強引にプレイすることが可能なので採用できると判断した。


他のサイドボードは以前とあまり変わっていない。

4色ケシスは大きく数を減らすと予想して対策を完全にカット。

アンチクリーチャーデッキとして復権が予想されるサクリファイス系への最低限の抵抗として《レッドキャップの乱闘》は残し、残りのスロットは汎用カードと《ショック》で埋めた。《ショック》はオーラ系デッキの初動を少しでも遅めて《白金の天使》まで生き延びるパターンを増やすのが目的。

《ゴブリンのクレーター掘り》《ゴブリンの損壊名手》はカードパワーだけでいえばそこまで高くなくあまり好きなカードではないが、マクサスにオールインする場合が多い構築においては対戦相手の《墓掘りの檻》に触れるカードは少なからず必要ということで雇用。


ちなみに対オーラデッキのおおまかなサイドプランはこんな感じ。
IN
2《ショック》
2《宝石の手の焼却者》
4《白金の天使》
OUT
2《ゴブリンの戦長》
3《ゴブリンの酋長》
3《上流階級のゴブリン、マクサス》

我ながら酷いサイドプランだと思う。

…ところで、もしオーラデッキが《白金の天使》を除去できるカードをサイドボードに積み始めたら?

かいじゅ

→ 諦めよう!!!!!頑張って天使を2枚以上並べるんじゃ!!

5.終わりに

正直今回の記事内容のほとんどが《白金の天使》というカードの紹介だけで終わってしまった。《白金の天使》の実力が本物かどうかはともかく、禁止改定による環境激動でゴブリンにも再び可能性が戻ってきているのは確かだと思う。ゴブリンスキーの方々、マクサスが禁止になるその日までヒストリックで走り続けよう!

それでは最後まで読んでくれてありがとう。よきMTGアリーナライフを。

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