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コーカサスから中東へのバイク旅行 (その66)

2023/9/29〜10/2   (その5)

珍しく、天気は曇り
西側の空には、雨を降らせそうな雲が湧いている
いつも通り8時ごろに起きてスタンドに降りて行くと今日の朝食はチャイとパフラヴァ
暴力的な甘さが眠気を吹き飛ばす
テント生活の誰にも気兼ねしなくていい時間もいいが、こんな平和な街で顔見知りになった人たちに囲まれて移動しないでのんびりするっていうのもこれまた居心地もいいもんだなあ

スタンドでボケッとしていると、エミルが珍しくピックアップトラックに乗ってやってきた
おはようエミル
すると、彼は今から4日ほどアンカラに出かけなきゃならない、多分これでお別れになるかもしれないと言う
4日と言うと自分も出発してるだろうから、握手しして別れを告げる
彼が去っていった後に、何しに行ったのか聞くと、父親をアンカラの病院に連れて行ったと言う
親父さんは手術でもするの?と聞いたが、手術はしないし、薬もないと言う
何の病気か聞くと癌だと言う
デレジクからアンカラまで1500km
道中気をつけてエミル

天気は相変わらず曇って、今雨はまだ降っていない
昼前に、サルダールがやってきてうんドライブに連れて行ってくれた
彼はちょっと遊び人風
ラクマンからアフガン人だとふざけて紹介されたように、そっち系に見えなくもない
でも、まあまあイケメンの若者だ
彼が連れて行ってくれたのは、小川沿いの広場で、地元の人間がよくキャンプに来ると言う
地図を見てみると、小川の向こう側の崖が国境線のようだ
さすが、国境の町
すぐ身近なところに国境があって、行こうと思えばすぐに国境を超えることはできるが、サルダールによると、彼の友人が3人ほど撃たれて死んでいるらしいからそれほど気軽な認識ではないのかな?

表面的には、平和なトルコ南東部
一応平和に暮らしているクルド人たちの心の中にはやはり不満はあるのだろうか
トルコの同化政策を受け入れているクルド人が多数派であるようだが、、、
ネットで調べてみると、トルコからの分離独立運動を目標としているPKKと言う組織とトルコ政府の停戦条約が2013年に結ばれているみたいだが、それからも散発的に事件を起こす急進的なメンバーが警官殺害などの事件も起こしている
トルコ東部を旅行して、街の人たちを見ている限りでは、のんびりして平和な雰囲気だがいまだに軍の厳重な監視体制が敷かれていて、まだトルコの政府としては厳重監視対象である様だ
現に、人の住む街や集落、幹線道路近くの高台は必ずと言っていいほど軍の監視のための建物が立っている

サルダールはドライブの後、昼食に連れて行ってくれた
そこで彼の友人達と昼食と歓談
彼の友人でトルコ人女性のシェリフェ
彼女は、ここで学校の教師をしているらしい
教師としての赴任先にここのような辺境に来るのは若い女性としてはいろいろ大変だろう
それに彼女はどちらかと言うと、古いイスラムに縛られない進歩的な考え方の女性のようだが、今年赴任してきたらしいので、あと3年間はDerecik で働かなければならない
頑張ってください

今日も溶接工は現れず
そろそろ自発的に動かないと、このままなし崩し的にイスラム教徒にされてしまう😚
明日は溶接を済ませて明後日出

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