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コーカサスから中東へのバイク旅行 (その106)

2023/11/5  (その2)

ちょちょっ!どこ行くんすか?
なんて聞いても、どうせ答えは返ってこないので聞かないが、30分ほど移動して着いた先は平屋建ての建物で周囲はコンクリートの高い壁で仕切られている
もしかして今度こそ刑務所かと思ったらそうではなく、ここも警察署のようだ
えぇ〜、昨日まで止まってた留置場がいいなぁ
戻してくんないかな〜

今度入れられた留置場は部屋の広さは昨日までと同じだが収監されている。囚人は7人
イラク人1、パキ4、バングラデシュ2
またまた、パキスタン人の1人が英語が使えるようだ

しかし、お祭り野郎のイラク人がここでは1人しかいないので、全体的に静かと言うか暗い
いや、暗いと言ったら言い過ぎか
前の留置場がハイテンション過ぎただけだ
部屋が広々と使えるのはいいが、残念なことにマットレスが足りていない
なので、マットレスを横にしてみんなが並んで寝るようにしても、ふくらはぎから下はマットレスからはみ出してしまう
自分が入ったときに何か必要なものがないか看守に聞かれたので、マットレスとブランケットをくれと言ったが、後で持ってくると言って結局最後まで補充される事はなかった
いい加減な奴らめ、やっぱり1ピコグラムも信用できねぇ

最初の頃会話に積極的じゃないように見えたので、端の方で横になって休んでいたが、時間を持て余す
自分のタバコも切れたままなので、この状態をどうにかしなければならんと思い英語を話すパキスタン人のシラーズに看守からタバコを手に入れてもらえるように頼んだ
それをきっかけに話をして、いろいろ他の囚人たちの罪状やどのぐらい収監されて経つのか教えてもらった
自分も今の状況を説明したりして、少しずつ雰囲気がなごやかになってくる
そうか、自分から来た時はみんな警戒していただけだったと判った
ここにいるパキスタン人バングラディッシュ人はどちらも不法滞在と就労の罪で捕まっていた
シラーズは元軍人で他の2人のパキスタン人と兄弟らしくもう拘留されて3ヶ月経つと言っていた
1人だけのイラク人がなぜここにいるのかは説明されたか解らなかった
彼は今いる頑張りの住民のようだがIDに関する問題?なのか国内移動の問題で捕まったとのこと
言葉の問題か彼は無口でみんなとあまり関わらないように、いつも部屋の端の方で1人でいる
人嫌いなのかなとも思ったが、彼と同じように端のほうにいる自分にミネラルウォーターをくれたり親切にしてくれる

入口の鉄格子の向こうに誰か来たようだ
見ると、看守ではない人物でシラーズに聞くと彼に頼めば、タバコが手に入ると言う
細かいお金を持っていないので、腹巻の中から1番ディナールを取り出して悩んだ挙げ句タバコを5箱頼んだ
他のみんなもそれぞれ何か注文している
彼はいつ帰ってくるのか知らずに聞くと、2,3時間後じゃないかと言う
横になってしばらくうとうとしていると、さっきの男がビニール袋をいくつか持って戻ってきた
結構早かったな、1時間ぐらいかな?
1箱1000位かなと思っていたの。タバコとお釣りの7500ディナールが帰ってきた
1箱500か、安いなぁ
さっきまでタバコを集っていたお返しに、そのうちの3箱をシラーズに渡そうと思ったが、遠慮して受け取ってくれない
なんでだろ?

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