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べっぴんさんと呼ばれたい #方言note

「なあ」
「・・・・・・」
「なあ!」
「・・・・・・」
「なあて!」
「・・・・・・」
「・・・なあなあうるさいねん!なんやのもう!」
「なんやのて、こっちのせりふやわ。さっきから何すねてんねん」
「なんもすねてへんわ」
「すねてるやん。さっきからめっちゃふてくされてるやん」
「なんなんもう。元からこんな顔やし。今ごろ気づいたん?すんませんねえ!」
「・・・えーかげんにせえや」
「だからなんもすねてへんし怒ってへんし!」
「・・・あーもうめんどくさいなあ」
「めんどくさいて何がよ」
「とりあえず謝ったらええんやろ。謝るわ!ごめん!すんませんでしたあ!」
「・・・じぶん、何が悪かったか分かって謝ってんの?」
「そんなん知らんけど」
「知らんと謝るん!?」
「そんなら何に怒ってんのかちゃんとゆえばえーやん」
「・・・・・・」
「ゆわな分からんやん」
「・・・・・・」
「な?」
「・・・・・・」
「ゆってみ?」
「・・・今日、」
「今日、何」
「今日、散髪行った」
「散髪?」
「髪の毛、ストレートあてた」
「・・・そうなんや」
「2万円!」
「え」
「2万円かかってん!気づきーや」
「たか!知らんわそんなん」
「このワンピースかて」
「2万円か」
「ちゃうわ。これは2千円」
「やす!」
「2千円には見えへんやろ?」
「・・・そやな」
「そういうの気づきーや!」
「・・・・・・」
「気づいてーや」
「・・・そやな」
「気づいて欲しいねん」
「そやな。におてる」
「え」
「その2万円かかったストパも、2千円のワンピースも、におてる」
「ほんま?におてる?」
「うん。めっちゃにおてる」
「くさい?」
「匂てるちゃう。似おてる」
「分かってるわ」
「分かっててぼけんといて」
「そしたら、べっぴんに見える?」
「え」
「べっぴんさんに、見える?」
「はいはい見える見える。めっちゃにおてる!」
「よっしゃ。機嫌なおった。そんなら行こか!」
「どこ行く?」
「京橋!あの立ち飲みやさん!」
「・・・安上がりな女やな」
「知らんのん?大阪ではその方がええ女やねんで」
「・・・まあ、そういうことにしといたろ」


******

実話?いやいやそんな。ご想像におまかせします(照)。
でも「べっぴんさん」は「キレイ」より言われると嬉しいせりふNO.1。

猫野サラさんの企画に参加しました!
すごい盛り上がり!めっちゃ楽しいです。

ちなみに、毎朝通勤で使っている大阪環状線は、発車メロディがなかなか楽しいので
よかったら聞いて下さい。大阪にちなんだ曲がいっぱい。


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