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1メートルなんて遠すぎる #あなたに送るブックレビュー

なかなか気持ちの上がらない毎日。
仕事で手掛けていたイベントが3月は全部中止になった。
仲のいい友人と久しぶりに会うはずだった週末の約束もキャンセルになった。
来月の初めに行くつもりでチケットも取っていたコンサートも延期が決まったとメールが来ていた。
本当は今日、奈良のお店に行っておいしいお酒とごはんを楽しむつもりだったけれど、大阪から出ない方がいいよね、と思ってとりやめた。

さて、引きこもり決定。
朝から部屋着のまま、髪もボサボサ、コンタクトも入れないで、すでに夜。

ほとんど、本を読んでました。
せっかくだから、昔読んだものを。それも、ワクワクするものを。

文庫で何度も買った覚えがある。誰かに貸して返ってこなかったり、年末の大掃除でブックオフに送ってしまったり、でもまた読み返したくなってまた買ったり。初めて買ったときはこの表紙じゃなかったな。真鍋博さんのイラストが大人の本って感じで好きだった。
星新一さんの小説に初めて出会ったきっかけは、国語の教科書だった。「人間的」というお話が載っていて、うわー!こんな面白いお話があるのか!とエキサイトした。『原稿用紙おおむね20枚以内の短い小説のことを何というか。答え:ショートショート』という国語のテストの問題もいまだに覚えているくらい。

表題の「ボッコちゃん」なんて、今ぴったりだと思う。
ヘイSiri!、オッケーグーグル!ねえアレクサ。
聞いたことには答えてくれる。頼んだことはやってくれる。でも、噛み合うようでいまいち噛み合わない会話。
感染を防ぐために人との距離は1メートルあけましょう。なんてことが大真面目に言われる時代には、店員さんがアンドロイドでもいいかもしれない。
ボッコちゃんはシンプルな構造のロボットだけど。きっと今ならすっごい美人のアンドロイドになっていて、もっと会話もスマートにできるんだろうな。

でも。
やっぱり私は、好きな人たちとは近くで話がしたいよ。
1メートルなんて遠すぎる。できれば肩が触れるくらい、もしかしたら手も繋げちゃうくらい近くで、話がしたいよ。
お酒を飲んで「これおいしいよ、飲んでみる?」ってグラスを交換したいよ。同じお皿の料理を一緒に食べたいよ。

早くそんな日が戻りますように。
それまでは、たくさんの本との出会いを”超至近距離”(ど近眼なもので・・・)で楽しみたいと思います。

秋月みのりさんの企画に参加しました!
嬉しいワクワクをありがとうございます^^


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