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図書館について

思えば子どもの頃から図書館は当たり前のようにそこにあった。

本を入れる大きな袋を持って上限冊数ぎりぎりまで。

『かいけつゾロリ』シリーズ

『おひめさま』シリーズ

『わかったさん』シリーズ

シリーズものを何冊も何冊も借りた。

今はパソコンで貸し出しを行うが、当時はチケットのようなものをちぎって本のポケットに入れていた。

読みたいという欲求を図書館はいつも叶えてくれた。

大きくなると自分が面白いと思うものを図書館で探すようになっていた。

タイトル。表紙のデザイン。あらすじ。

確信なんかない。

何となく面白そうと思うものを借りて読んでみる。

図書館は挑戦できる場所であり、失敗できる場所だった。

過去形で書いたが今でもそうだ。

返却された本が並ぶラックを眺める。何となく本棚の間を歩いてみる。何だか気になる本を見つけて手に取ってみる。

借りる予定だった本と何だか気になる本。

どちらかを選ぶ時は何だか気になる方を選ぶ。

借りる予定だった本は次来た時も覚えているが、何だか気になる本は次来た時は忘れているからだ。

図書館がなければ私はきっと本を好きになっていなかっただろうなと思う。

好きな作家・作品は図書館が教えてくれた。

今、コロナの影響で閉館している。

子どもの頃から当たり前のようにそこにあったから今の状態に正直言って戸惑っている。

あの本だらけの空間が今は恋しい……。

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