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スペインのドラマを語る

最近体調崩した(腸をやられてしまった)ので、休んでいる間に全話観たドラマを紹介。

あ、ちゃんと寝ました!でも寝過ぎて腰が痛くなったのでドラマを。

Netflixで配信されているスペインのドラマ「ペーパーハウス」。

シリーズ5で完結するとのことで、今はシリーズ4まで観れます。
シリーズ5は今年9月と12月に配信される模様。


身近に「ペーパーハウス見たよ!」という人がいないことが不思議なくらい、ストーリー的にも満足いくものになっています。
あ、シリーズ3は少し、観るモチベーションが下がりました(ダラダラと続く感じ)が、シーズン4で「ああ、やっぱりこれだよね!」と上向きに。スペインでも視聴率が下がった後、Netflixが買い取って再編集したら世界的にヒットしたみたいです。

銀行に強盗が入り、警察と対決する。
ざっくりいうとそんなストーリー(短っ!

「強盗」の本当の意図が分かると、単調に見えた動きが彩りを放ち、感情移入してしまいます。

このドラマの何が魅力に映ったのか。
登場人物に都市名が付きます。トーキョー、リオ、デンバー、モスクワ、ヘルシンキ、ナイロビ、とかとか。

日本人にとって「トーキョー」は無意識に親しみを覚えてしまいます(このキャラ、強烈なのでファンの間でも好き嫌いが結構分かれています)。

シリーズ2までは心理戦が面白かったですが、シリーズ3以降はNetflixからの予算もあってか、派手なアクションシーンも増えています。とはいえ、やはり頭脳戦がすごくて。

警察の中にも優秀な交渉人が怜悧冷徹に対応するけれど、首謀者である「教授」の狙いがあらかじめ計画され尽くしている。時間、場所、人の動き、心理的な変化、様々なことをあらかじめ計算し、いくつかの作戦に名前をつけて司令を出す。
おお、すごい…とため息が出ます。

その、あらかじめ考えておくというのが「プログラミング」であり、いくつかのパターンを予測して計算する。
想像力という抽象的なところから具体的なところに落とし込む作業を行い、言語化したものを「授業」として強盗組にレクチャーしていく場面が出てきます。

教授が本当に狙っている意図を知ることなく、現場で応戦する強盗組、という構図ですが、強盗組も人間。

ほぼ完璧だと思われた計画が、個人の感情によって覆されたり実行されなくなったりしてドタバタ劇が起きるたびに頭を抱える教授。垣間見える信頼関係によって軌道修正したり、またブレたり。
また教授自らも予測不可な事態が起きてしまい、計画が頓挫してしまう。

いくら細やかに計算されても予測されたものでも、想定外のことは起きてしまう。人間に感情がある限り。

だからこのドラマがおもしろく、人気になったのも頷けるのかもしれません。

このドラマに魅力を感じる人はおそらく、それぞれのキャラが好きというのあるし、ストーリー自体が面白いというのもあると思います。そして、日々の仕事でも常に人間を相手に先回りしていくつかの仮説を見立てて考えてみるという癖がついている人にもうってつけだと思います。

なぜ、どうして、それを実行するのか、その結果どうなるのか、というプロセスを俯瞰的に見れてこそ、初めて本物のプログラミングとして考えることができる。

そんなことをぼんやりと思いながら、教授が次に何を考え、何を実行するのかを一緒に追っていくことが楽しくなってきます。

耳聞こえないからピンとこないですが、時々出てくるスペインの歌も魅了的だとか。

まだ観てない方はぜひ(Netflixじゃないと観れないですが…)!

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