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REPORT|北原白秋の故郷で開催!ことばで遊ぶ「なりきり」ワークショップ

こんにちは。詩のソムリエです。
大好きな詩人のひとりに、「北原白秋」がいます。
「この道」やピチピチチャプチャプランランラン♫でおなじみの「雨ふり」など、みなさんも幼い頃からふれているのではないでしょうか?

童謡だけではなく、詩、短歌でさまざまな世界を作り上げた大詩人は、「言葉の魔術師」と言われています。
白秋先生の故郷は、福岡の柳川やながわという風光明媚な水都。

川下りもできます

柳川市民協働のまちづくり事業「アートひろばやながわ」さんの講座に呼んでいただき、1月の下旬に訪れました。
柳川の豊かな詩情を感じる詩のワークショップのようすをレポートします!

到着から、ことばの歓迎にウキウキ

西鉄柳川駅に着くと、ホームからのぼる階段に、方言の数々が!
「おとんことんなか」(音沙汰がない)
「いらんかんも」(いりませんか?)
など、楽しいリズムに心が踊りながら階段をのぼります。

ワークショップの会場である「地域食堂ぼたもっつぁん」までの道すがら、川からは歌声が聞こえてきます。川下りの声です。

足を踏み入れた瞬間から、ほっこりとした優しい空気に包まれる地域食堂に、参加者さんがにこにこ集まってきました。

自己紹介をして、「北原白秋」から連想するものを書き出してみると…
「ごんしゃん」(お嬢さん)「とんかじょん」(お坊ちゃん)「どんきゃんきゃん」(お祭りの名称)「さげもん」(ひな祭りの吊るし飾り)など、柳川ならではのことばがポンポン飛び出てきます。楽しい言葉の宝庫!

出てきた言葉で、5・7・5やラップを即興で作って遊びました。
参加者さんのほとんどは、柳川で生まれ育った方で、ごみ収集車の音楽が「この道」であることや、伝習館高校、柳川盲学校の校歌なども白秋先生が手掛けたことなどを教えてくれました。

連想で出てきた「へそくり山」という山。それにちなんだ「へそ栗山」という和菓子は大きな栗が一個入っていてとても美味でした!ごちそうさまでした。

僭越ながら…白秋先生の詩の続きを書く!

途中でお茶とお菓子もはさみながら、まったりと時間を過ごしつつ…ワークショップの本題は、「白秋先生の詩の続き」を書くこと!

言葉の魔術師である白秋の、まさに「言葉」という詩があります。

この「言葉は◯◯◯。」からはじまり「ひィとつひィとつ◯◯」で終わるひとつの聯(れん:行のひとまとまり)を考え、続きを考えます。(できた詩は、3月に「さげもん(お雛飾り)」になり、柳川を訪れた方に見ていただきます)

言葉は、おしゃれ…こわい…祈り…みなさんならどんなワードが思い浮かびますか?

奥ではキッズがゆったり遊んでいます

ときには参加者さん同士で相談しながら、素敵なそれぞれのフレーズができました。

言葉は混ざる
私もあなたもゆっくり混ざる
想いと言葉がじんわり混ざる
ひィとつひィとつ混ざる

参加者さんの作。あたたかい気持ちになります。

言葉は甘い
ねっとり干しいも
じゅわっとサバラン
とろけてささやく
ひィとつひィとつ甘い

参加者さんの作。白秋の甘美な感じと、ご本人のもつ色香がまざりあっています。


お茶をしながら、ゆったり言葉に向き合って。子どもも、ときどき乱入!

柳川ならではの言葉やイマジネーションがとびかい、白秋先生の詩の土壌を感じることができたすばらしい機会でした。
白秋先生の故郷といえど、こういうふうに言葉で遊ぶ機会はなかなかないのだとか。言葉で遊ぶのは、道具入らずでどこでもできます。またぜひ一緒に遊びましょう!

参加者さんの感想

・発想が広がる時間だった。北原白秋ゆかりの言葉を勉強したいと思った。
・普段使っている言葉だけど、普段見えない(言葉の)一面を見れた。自分が使う言葉ももっと気を遣えたら、深さが出ると感じた。
言葉で遊べるなんて思わなかった。道具いらずで楽しめるので、疲れているときでもできていいなと思った。
・心がゆっくりした。言葉を大事にしたい
・色んな人のことばへの思いを聴けたのが新鮮だった。

アートひろばやながわの皆様、地域食堂ぼたもっつぁんの皆様、そして参加者の皆様。「ことば」の可能性が広がる、心躍る時間をありがとうございました!

市民の方や、障害を持った方、子どもを対象など、幅広く詩と親しむワークショップを展開しています。ご相談は、渡邊(megwatanabe7@gmail.com)までお気軽にお問い合わせください。

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