登山レポ★山のあれこれを身をもって知る。
猛暑です。これは完全な猛暑です。
皆さんいかがお過ごしですか? 冷房はちゃんと効いてますか?
危険な温度が続いてますね。
京都では賀茂川の橋の下の日陰で川に足をつけながらビールを飲むのが最高だとわかりました。
山登りしてる人が周りに一気に増えたので私も今年はいろんなところ登りたいと、ウルトラライト(超軽量)なグッズをお借りして、初の山登りテント泊に挑むことに!
食べ物は軽さを考えてインスタントの麺や乾燥野菜、固形のスープやお腹に溜まるナッツ類、ゴロゴロした食感のクッキーや、きなこぼう、なんでも使える梅干し、コーヒードリップできるやつ、水に浸しておいた白米と、調理器具は一つとお湯沸かすもののみ、OD缶とライターは必需品。
あとは、ウルトラライトなテントと上着とマットと、ヘッドライト、リュック一つに詰め込み、あとはそうだ大切な水を2リットル。
そして今回の最大のミスであろうアレを一個も入れずに山に向かって行った私たち。どうなったかはこの後書きます。
滋賀の山はいくつかの山が連なっていて登山道もたくさんあるので楽しめるのですが、せっかくなのでズの森から登ってみることにしました。2時間くらいのハイキングルートなら知っていたのでそこからさらに上に登って、登山道に出れる道の開拓ができればと、コンパスを使った地図読みをしながら、スマホのアプリで現在地を確認しながら。
1時間くらいまでのところは登ったことのある道だったので、のほほんと楽しく木陰の中を鳥の鳴き声を聞く余裕もあり、振り向けば琵琶湖が見えて気持ちよかったのですが、途中から道らしき道が見当たらなくなり、右か左に水が流れてきそうな水脈が見当たるんですが、目的の方向からずれてしまうと思い、まっすぐコンパスが指している方向へ。
方向は合ってるのだけど、それはそれは急な坂道、しかも道がないので不安定で、震える脚と、流れ落ちる汗はいつしか目的地に辿り着けるのだろうかの不安な汗に……。
「頑張らないで無理だと思ったら降りておいでね」
と、見送ってくれた私の相方の言葉がたまに頭によぎりながら、かといってこの不安定な道なき山を下るのは危ないと思い、せめて登山道に辿り着けるよう必死でした。
すると、途中で誰かが通ってきた痕跡がありました。大きな岩に赤いスプレーで「⚪︎」その下に、「2022、2024」道の方向を指してる「←」が!、誰かが通っていたと思うと不思議と元気が出てきました。矢印の指している方向へ私たちは歩いてゆきました。道らしいところを歩けていたのですが途中で背の高い草たちで見えなくなってしまったりしたけど、コンパスが指してる方向へ上がって行きました。
するとようやくてっぺんの表示が見えてきました!嬉しかったです。とてもとても。
アプリを見返すとここまで2時間半、このうち2時間はほとんど急な荒れた坂を登り続けていました。足が震えるわけです。ただ、キャンプ地までさらに1時間半進まなければならずにもくれるのでゆっくりはしてられません。
風が通って心地よく、琵琶湖が綺麗に見える絶景を横目に、ひたすら進む私たち。
その先に霧のようなものが上がってくるのが見えました。幻想的だなぁと写真を撮りながら進んでいくと、ポツリ、と、またポツリと、雨が降ってきました。そこから先の出来事は凄まじく早く刺激的でした。
ゲリラ豪雨です。雷です。
避難するにもどこも危険すぎるのと、いきなりのことで直ぐに取り出せたのはマットで、それで雨を凌ごうとしましたが、雨というより水を被ってる状態でなすすべとなく、戻るにも道なき山を下るのは危ないと思い、途方に暮れていたら、いや、途方に暮れてる余裕もありませんでした。
そこに、「こんにちは」と人の声が! 驚きました。こんな状況で誰かに挨拶されるとは思ってもみなかったので。
この人こんな時に何してんの? と思いつつ、その女性もまさか座り混んでるびしょ濡れの女2人に遭遇するだなんて思ってもみなかったでしょう。
「戻ろうなんて思わない方がいいですよ」
と女性から一言。
「どうされるんですか?」と聞くと、
「500m行ったところから降れば車道に出れます」
とのこと。走って去ってゆく女性の背中を追いかけ後に続きました。
どんどん増えてくる濁流。狭い山道は茶色く荒い水の通り道になっていました。濁流に逆らって進むにも、雨に打たれて消耗されていく体力、靴の中には水でタプタプで、はいてるズボンも脱ぎたくなるような履き心地、唯一安心なのはウォータープルーフのカメラでよかったなぁとたまに頭によぎって安心を取り戻すくらい。
ひたすら前に進みますが気づけば女性はみえなくなってしまいました。そんな中でもコンパスを頼りに、進み小降りになってきたところで目的の500m地点まで辿り着きました。リュックの中の2リットルの水を捨て、地図を出してコンパスを帰りの方向へ向けました。そこから日が暮れるまでに降りれるよう休憩も入れつつ降っていきました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?