不定愁訴の日々と、その後と…

いきなりマインドフルネスのことを書きたいんですが。
そこへ辿り着くまでのわたしのことを・・・。

ちょっと前置き長くなります<(_ _)>。

2006年秋(40代に入ってすぐ)。

少し早めの更年期かなぁ…という不定愁訴を日々感じてました。

酷い肩こりや腰痛。体の冷え。胃の不調や眠りの浅さ、悪夢など。
加えて、毎月の生理痛が月を追うごとに強くなっていました。

11月に婦人科を受診。異常はなし。
女医のT先生が「そんなに生理痛がひどいなら、ピル飲んでみる?」って
「カルピス飲む?」みたいな気軽なトーンで聞いてきました。

「ピルって、あれですよね、ホルモン的に…避妊を促すっていう…アメリカのドラマなんかで見かける…ですよね?」

私はしどろもどろに変な質問をした記憶がある。

そのあと私は、T先生からピルの説明を受け、取説の用紙をもらい、仰々しい黒いポーチに入った錠剤のシートを受け取りました。

説明された通りに飲み始めて2週間ほど経ったころ、買い物中に胸を掴まれるような妙な痛みに襲われ…。

「これって。ピルのせいじゃ?やっぱりホルモン的な薬は怖い」
と、勝手に納得して、勝手にやめてしまった。

それからも生理痛は酷くなる一方。
ショッピングセンターのカートにもたれるように痛みを堪えながら買い物していたほどです。
毎度帰宅すると痛みで動けなくなって…。


痛みの増幅に伴って経血の量も増えていきました。

「やっぱり、なんか変だ…」。私は再びT先生の病院へ。
前回のピルの処方から4か月が経っていました。
内診台のピンクのカーテンの向こうからT先生の声。
「あれっ?これは、ちょっとマズイものがあるよー」と。
「な、なんですか~??」と私の声はひっくり返った。
「うーん。これねぇ…。ちょっと紹介状書くから詳しい検査してきてもらうことになるねー」
とT先生はサッチャーさんみたいな鉄の女っぷり全開で冷静に応えたんです。

それは…8センチにも膨れ上がった卵巣腫瘍でした。しかも両卵巣に。
4か月前にはなかった腫瘍がある…?
なんで?なんで??なんでなの~?
と、私の頭はひどく混乱しました。

造影剤CT検査はじめ詳しい検査を受け、悪性か良性かは組織検査してみないとわからないが、腫瘍に間違いないとの宣告(?)を受け、早々に開腹手術することが決まり。


この時点で私はテンパってしまい、セカンドオピニオンを考えませんでした。
地元の中堅産婦人科ではなく大病院での半年先の手術を待てなかったのです(「大病院は半年は待ちます」とT先生に言われ。
何事も一旦持ち帰って考えることが大切ですよ、みなさん!)。


T先生が悪いわけじゃないけど、致命的なことに、その病院には麻酔医がいなかった。
そのため子宮全摘や卵巣摘出などの開腹手術も脊髄麻酔のみで行われていました(いわゆる下半身麻酔ってヤツです。意識はっきりしてるのに、お腹あいてますよ~!っていう怖さを、なんであの時私は想像しなかったんだろー。愚か者め!)。


診断されてたった1週間で私は手術台の人となり(まな板の上のおとなしい鯉ちゃんに!)。

(たぶんリラックスするためだとは思うが…)
手術中、先生はランチの美味しい店の話なんかを他のドクターと交わしてました。

談笑しながら卵巣と卵管を切り取るって、やっぱりアンタはサッチャーじゃん!

先生は赤黒の生レバーみたいなものを指先でつまんで
「はい、これ腫瘍。ちゃんと取ったから」と、私の目の前で(卵巣とおぼしきものを)ふるふるさせました。

痛みは全くないが、何かでお腹をかき回されている感じ。
腸がグイグイひっぱられている感じを堪えていた私は、私の生レバー…いや、己が卵巣の実物を見せられ気が遠くなるようでした。

(続)


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