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記憶の宝石箱 2019Ver.

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一ページに、好きと大好きと宝物と宝石を詰め込んだような、そんな心に響いた記事たちを、まとめたいと思いました。偏るかもしれません。偏見かもしれません。独断も主観もありますが、それで…
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#詩であなたに寄り添いたい

21頁「傷ついた分だけ優しくなれる論に思うこと」

Ⅰ 傷ついた分だけ 優しくなれるなんて 嘘 それは花びらが落ちていくような自然さで 私は優しいと思っていた でも そんなことはなかったみたい 私の意図と全く関係ない場所で 人を傷つけてしまうなんて どうして分からなかったのだろう (分かるわけがないだってそこまで考えていないんだもの) 正しさで人は救われるわけではないし 常識で簡単に心は押し潰せる 当たり前なんて どこからどこまで? あなたのことが分からない「分かった」と思った時がもう悲しみの始まり 言葉を尽くして

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15頁「SNSで死なないで」

Ⅰ みんな「誰か」になりたいだけで 自分の身の回り以外の世界を覗こうとする フォロワーが山ほどいたり その力でお金を稼いでいたり 会社という枠組みにとらわれずに自由に仕事をしているように見えて 有名人同士で交流をしたりしている 質問箱をおけばたくさんの質問が来て それに雑誌のインタビューばりに答えている姿はまるで芸能人 転がっている夢は触れられないから重さが図れなくて 持て余した手で心が空いてどこかへ行こうとしてしまう 世界のどこかで夢が誰かを追い詰めているのかも しれな

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14頁「展示をする、その理由」

夜が深まるにつれて ぼくはひとりになっていく 生まれた時と 眠る時の静けさが重なっていく 命と一つになる時間の静けさは ひとりでないと分からない だから 孤独と夜は似ている 孤独と静寂は似ている 自分の心 海の底で 海を漂う 誰かの声 世界のいたる場所で 孤独を歌う 冷え切った心にそっと触れた気がした 誰かの日常が ぼくの明日を支えてくれる そんな瞬間は確かにあった 生きることは地獄だと思う それはもうずっとぼくの中にあった ただそこにいることが許されないような

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10頁「【小さき戦士のものがたり】」

それは海の向こう 晴れ渡る空の果てにあるような 時折訪れる嵐の中を射貫く灯台の光のようなひとときだった 理由も否定もいらない場所が 不思議と居心地がよかった 突然の嵐のような訪れにも その場所は弱弱しい明かりで出迎えてくれた けれども消えない明かりは 目印みたいで 泣きながら眠ることと温かな布団と すぎゆく時間が静かに途方もない悲しみと怒りを包んでいく 「なんでわたしはこんな目にあわなくちゃいけないんだろう」 「なんで産んじゃったんだろう」 その独り言は もはや独り

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9頁「ベッキーへの思い」

一つの繋がりが 誰かを傷つけてしまうことがある 誰かはそれを 固唾を飲んで 見守るしかなくて あるいは見守ることしかできなくて 手が引きちぎられるような 離れ離れが どんな痛みだっただろう 想像することしかできない 投げられた石を代わりに受け止めることはできないし 苦しむだけの夜なんて 何の意味があるだろう 祈りのような 応援のような 声にならない どうか頑張って無事でいて 何も恩なんてない 返すものなんてない でも 何か 返せるものがあるとするなら どうか 幸せにな

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