詩
わたしは呼び鈴を手にとり、ならした。
かなしみは、白くない
だから、神さまは白かった
陶器製の、≪泉≫のようなもの が、
水にみたされていく。
そしてそこのなかで響く声は
雪花石膏の回廊で
ふりむいた男の
記憶の一部だった。
美しさには、
届く範疇と
それから
鳥のように
遠くなることがあるから
あの人が
こもれびの、ひなたの、そのかげから
とどまらずに足をふみだすのは
仕方のないこと。
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わたしは呼び鈴を手にとり、ならした。
かなしみは、白くない
だから、神さまは白かった
陶器製の、≪泉≫のようなもの が、
水にみたされていく。
そしてそこのなかで響く声は
雪花石膏の回廊で
ふりむいた男の
記憶の一部だった。
美しさには、
届く範疇と
それから
鳥のように
遠くなることがあるから
あの人が
こもれびの、ひなたの、そのかげから
とどまらずに足をふみだすのは
仕方のないこと。
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