若者に政治は動かせない!?

一票の格差。
今回は、よく言われる同一選挙区の有権者数の違いからくる格差ではありません。一人一票だからこそ生まれる格差があります。

それは、少子高齢化のため上の世代の有権者数が圧倒的に多いということです。具体的に数字で見ます。

20~39歳の合計 約2,600万人
一方、40歳以上の合計 約7,800万人
(本来は18,19歳を含めるべきですが、5歳区切りの統計を使用しているため今回は含まれていません。)
【出展】 国立社会保障・人口問題研究所 人口推計 2020年時点

ここまで違うとは…。例えば若者世代(20~39歳)の全員がA案に賛成しても、上の世代(40歳以上)の約1/3以上がB案に賛成すれば、上の世代の勝利となります。

今度は年齢の区切りをもう少しあげます。

20~49歳の合計 約4,400万人
一方、50歳以上の合計 約6,000万人
【出展】 国立社会保障・人口問題研究所 人口推計 2020年時点

これでも若者世代(20~49歳)の分が悪いですね。しかし、これは現時点の話。将来的には、今以上に少子高齢化が進むため、目も当てられなくなります。2045年時点の数字を見てみます。

20~39歳の合計 約2,000万人
一方、40歳以上の合計 約7,100万人
【出展】 国立社会保障・人口問題研究所 人口推計 2045年時点

こうなってくると、若者世代が一致団結したところで勝てません。圧倒的な数の力。次に年齢の区切りを上げた場合です。

20~49歳の合計 約3,200万人
一方、50歳以上の合計 約5,900万人
【出展】 国立社会保障・人口問題研究所 人口推計 2045年時点

ましにはなりましたが、考えさせれますね。高齢者を優遇する政策が横行しても不思議ではありません。高齢者の恨みを買った場合、選挙の結果に直結するからです。

若者の政治不参加が取り沙汰されていますが、現に一票の格差が明らかに生じており、将来的に更に広がります。少子高齢化は、出生率が急回復するか若い外国人の流入を受け入れない限り解決しません。そして、それはどちらも現実的ではありません。今後の選挙制度を再考するしかなさそうです。

【参考図書】叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」


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