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配達自転車を追いかけて

わたしは街へと自転車をこいでいた。

信号待ちでとまり、足をつく。

ぼんやりと前をながめていると、某乳酸菌飲料のお姉さんが、自転車の前後左右に大きな荷物をのせて同じように信号待ちをしていた。街なかではよく見かける光景だ。

オフィスに配達かなあ。

荷物、重そうだなぁと思いながらぼうっと見ていたら、その自転車の後輪、左側にとりつけてあるフックにかけられたカバンが突然「がばっ」とひらいた。

フックにかけられた透明なトートバッグの取っ手が片方はずれ、もう片方だけで引っかかっている状態になったのだ。しかも中身の重みで、透明トートはほぼ、全開状態に。

ああ!

教えてあげたほうがいいかな。いや、教えてあげたほうがいいよね。いや、でもちょっと遠いんだよなぁ、ここ。近くのひと、気づいてくれないかな……。

そんなことを1、2秒思いあぐねているあいだに、信号が青に変わり、お姉さんは自転車をこぎはじめてしまった。ああああ。

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熱くも冷たくもない常温の温度感をめざしています。週に1〜2本は読みもの感のあるエッセイ、加えて、数百字程度の短文心象スケッチのようなもの、また購読者さん向けのおてがみや雑記などもときどき入ります。紙の雑誌のように、同じ空気感の中でもいろんなテイストのものを入れていきたいです。現在は火・金の11:00更新。ひとりランチで気分転換のおともなどに。

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