コケた人生

最近、驚いたこと。それは、先日友人による「大人になってコケたことがない」という発言だ。今までも同じようなことを言っている人はいたけれど、大人になってコケると目立つし恥ずかしいのもあるんだろうなと思って、ちょっと格好つけて「大人になってからは(滅多に)コケていない」という意味で捉えていた。しかし、格好つけるような間柄では全くない友人が人生を振り返って何度もそう発言するのを聞いて、これは本気だ・・と悟ったのだった。

自慢じゃないけれど私が大人になってコケた回数は、片手では足りない。気合いを入れて思い出さなくても、両手でも足りない気がしている。だって、1年で3回カウントできる年があるんだもの。しかもワールドワイドなんだよなぁ。

確かあれは6年前だから、いわゆる「立派な大人」と言われる年にはなっていた。まず、タイで乗合バスから降りた時に、サンダルが滑って転んだ。
この時は乗合バスにはぎっしり人が乗っていたので、皆が驚いていたのは見えたけれど、バスが発進したので視線がそれほど長く浴びずに済んだ。

その数ヶ月後、インドでリキシャ(3輪タクシー)から降りたところでズルっとコケた。砂埃が多いところだったので滑ったんだろう。インド人の大きな目の視線がたくさん刺さった。

その何ヶ月後には京都にいた。紅葉時期に友人と確か真如堂を訪れたときのこと、確かとても綺麗なお庭があって、仏像がお庭にあったような気がする。それを眺める人たちがお庭や縁側に座っていて、私たちはその中を歩いていたんだが、その時に思いっきりすっころんだ。秋の京都の庭園を楽しんでいた人たちの静寂を、ド派手なピンクのスヌードを身につけた私が見事に壊したのである。

たった1年の間に3回。すでに片手の半分を超えてしまったけれど、まだまだ続くのだ。

その話をした時にいたのは4人で、もう1人もコケたことがないと言っていた。ということは50%の確率だ。世の中そんなにみんなコケてないのか?と信じられない気持ちでいっぱいだけれど、人のことはさておいて自分のことを振り返ってみることにする。



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