ADHDと診断されたお話。(中編)

(前編の続き)

そして、ネットで調べた精神科のある山の中の診療所へ。


とりあえず事前に予約取って初診。


母親が付き添いに来て、幼少の頃の話とかも色々してくれました。

発育過程なども重要な要素になるようです。

昔から物の管理とかは苦手だったよね、という話や、
お喋りは好きで幼稚園の頃から同世代では相手にならず、大人とばかり話してたよね、とか、
そういえば立つのも歩くのもオムツ取れるのもかなり遅かったよね、とか、

どこまで関係あるかわかりませんが笑


そして2回目の予約を取ってとりあえず帰宅。


その2回目が、本格的な知能、心理テストでした。

担当は20代後半くらいの女性の臨床心理士の方。

別棟の小部屋に2人で入りました。
恐らく周りの環境音などが入らない、集中できる環境が整った部屋でということなんでしょう。

そこで2時間〜2時間半くらい、頭を使うような問題やクイズをたくさんやらされました笑

疲れたらいつでも休憩を挟んで大丈夫ですので、と言われましたが、元から決まっていた1回の休憩以外は使いませんでした。


その内容は常識問題のようなものから、漢字の読み方問題、簡単な計算問題、単語の意味を問われる語彙問題、歴史とかの知識問題、
SPIかこれ、っていうような問題もありました笑
基本、空で答える暗算なので、そこまでややこしいのは出ませんでしたけど。

他にも積み木やパズルで絵の形を再現したり、4〜10コマくらいの、セリフなしのマンガのコマをストーリーが繋がるように並べ替えたり。

納税はなぜ必要だと思いますか?みたいな質問もされたなぁ。
それなりにちゃんと答えたつもりだけど。

一番できなかったのは、何の脈絡もない数字を8桁くらい口頭で言われて、直後に復唱してくださいってやつ。
心理士さんの数字の発音のリズムを何とか音符に置き換えて覚えて復唱してたんですけど、

「では次はそれを逆からお願いします」で無事撃沈。

その他はパズルがちょっと解けなかったり、計算の暗算に詰まったりはしたけど、そこまで大きく困ることはなく無事終了。


語彙問題で「寡聞」の意味を聞かれてちゃんと正解したときは驚かれました。

実は直前にTwitterで友達とやり取りしてる中で偶然、友達が使ってた表現で、そのときに調べたんですけど。

だってそんな言葉、普通知らんやろ。笑

その後は同じ部屋で、心理テスト。

画用紙に自由に木を書いてください、男性と女性を書いてください、などなど。

これって、ちゃんとした科学的なテストで使われるんだ、テキトーな都市伝説じゃなかったんや、というのが正直な感想。

書いた絵から読み取れる意味などについては、これからこのテストを受ける方もいるかもしれないのでネタバレはしませんが、普通にネットで調べれば出てきます(笑)


その日はそれでおしまい。
午前10時くらいから行って、12時半くらいに全て終わりました。


そして後日、3回目の診察で、その結果を伝えられました。


結果は、全体としては平均レベルのものの、

得意不得意にかなり偏りがあります。

とのこと。

また、所見欄に僕の無意識の振る舞いとかも書かれてて、

心理士怖ぇ〜w、と。笑

プリント4枚くらいに能力的に、優れてる面から凹んでる面まで、僕の情報がびっしり書かれてて、
あぁすごいな、こんなふうにきっちりはっきり出るんだな、と。

IQなども測られてました。

それによると、知的障害や学習障害の基準になる水準は超えているので、それには当たりません、と。

ただ、聴覚による情報理解が少し凹んでいる、と。


また、視覚情報の認識は全く問題ないし、言語能力に関しては平均の倍くらいあります。これは素晴らしい長所です、とも言われました。

言語能力かぁ、真面目にTwitterやってきて良かった(違うやろ)
などと思いつつ、

確かに人の指示を耳で理解することには苦労しています。
日常生活のあれ取ってこれ取ってとか、合奏での指揮者、コンマスの指示くらいの単純なものなら全然大丈夫なのですが、

長い内容の指示や、ちょっと複雑な業務的な指示になったりすると頭の中が混乱してわからなくなることは多いです。
そしてそれを理解して記憶して、なおかつそれを順序立てて行動に移して、となると、かなりキツいのは確か。
仕事が出来ない、というのはここから来ているのかなぁ、と。


そして次の言葉が自分にとって衝撃。

一連の説明のあと、

ADHDの診断を出しますか?どうしますか?

みたいな感じで聞かれました。

え??それこっちに決定権あるの??


恐らく僕は、いわゆる“グレーゾーン”だったんですね。

全体として見れば問題はないが、局所には能力的な凹みもある。

そしてあとで調べたことですが、ADHDの診断を出すかどうかの基準って、

本人が“困り感”を感じているかどうかも基準になってるんですね。


あなたが困っているなら診断を出すことも出来ますよ、という感じ。


ただ、ここで国の法律の問題。

取るかどうかは別にして、障害者手帳が取れる診断書を出すには、初診から6ヶ月経ってないと出せないんですって。
安易に障害認定をポンポンと出せないように、ということでしょう。


手帳??そんな大それた??

とも思いつつ、僕はあと4ヶ月ほど、待つことになりました。


そして4ヶ月後、初診で診てくれた先生がご病気で入院しちゃってて、別の先生になっていたのですが、診断書を手に入れることになりました。

これで正式に診断です。



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